内容説明
現実世界のほころび目に閃く尾辻克彦の異界。最新小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
猫丸
12
10短編をおさめた。尾辻作品集としてはパンチが弱く、伝統的私小説だと思って間違えて服用してしまいそう。あとで「変なもの読んだな」と思い返すみたいな。わりと言及されることの多いSF「恐縮」が入っている。あとは「砂糖」「裏道・続」などが光る。「これはスゴイ!」と鳥肌が立つまでの作品は無かった。2020/01/12
hirayama46
5
尾辻克彦名義の本を読むのははじめて。実験小説だったり、私小説のようであったりしますが、どの短編も不思議と肩の力を抜いたような風情。飄々として、でもどこか裏のたくらみがありそうなちょっとあやしげなところもあり、魅力的。表題作はまさかの……小説ですし、「元木」はまさしくくせ者です。しかし、いかにもありのままをさらりと書いているような「裏道」や「襖絵」にあるどこかへんてこな感じが興味深かったです。2017/12/18
かりかり
1
☆☆ 元木 恐縮2017/03/22
ふじ
0
『裏道・続』がよかった。犬のたたずまいが目に浮かんだ。2017/12/20