内容説明
江戸っ子一家の日常をにぎわした隣人たち、情熱を分かちあった映画仲間、良友・悪友入り乱れ―。軽妙に、あたたかに、多彩につづる交遊エッセイ。
目次
おやじの凧(良ちゃんと呼ばれて;「いたきも」の記;兵隊が壊した家 ほか)
てのひらの卵(若い日の私;眩しくて、危険だったハンカチーフ;半玉の絵;想い出の歌 ほか)
河愛い恩人(石坂先生と僕の偽青春;佐田啓二の帽子;「水戸黄門」は地方の名物羊羹の味がする ほか)
なすびの乳首(桜前線が来る頃;かわいいうさぎ;ブンタという奴;家内と旅と蕁麻疹 ほか)
何をしくさる晒しの褌(角館;江の浦にて;柿の木の葉が見えるまで;椅子から落ちた三老人 ほか)