ダンス・ダンス・ダンス〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 339p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784062041232
  • NDC分類 913.6

内容説明

失われた心の震えを回復するために、「僕」は様々な喪失と絶望の世界を通りぬけていく。渋谷の雑踏から、ホノルルのダウンタウンまで。そこではあらゆることが起こりうるのだ。羊男、美少女、娼婦、片腕の詩人、映画スター、そして幾つかの殺人。華麗にそしてハードに、運命はそのステップを踏みつづける。ダンス・ダンス・ダンス。作家デビュー、10年目。新しい成熟に向かうムラカミ・ワールド。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

meg

35
なんておもしろいのだろう。やはり。村上春樹のフラットな筆致がとても心地よい。物語に意味などいらないのかもしれない。そのものが私心を照らすような。そして、タイトルと物語の内容があまり関係ない。良いね。2024/10/13

鴨ミール

33
再読。ユミヨシさんの風貌が想像できない。彼女に会いたいのに会えないときのドキドキ感がよかった。ユキはきっと素敵な女性になるだろう。2017/11/06

MINA

33
「後悔するくらいなら君ははじめからきちんと公平に彼に接しておくべきだったんだ。少なくとも公平になろうという努力くらいはするべきだったんだ。でも君はそうしなかった。だから君には後悔する資格はない。全然ない。-ある種の物事というのは口に出してはいけないんだ。口に出したらそこで終わってしまうんだ。身につかない。-僕は君にそんな風に簡単に後悔なんかしてほしくない。-それは礼儀の問題であり、節度の問題なんだ。君はそれを学ぶべきだ。」この言葉がずっと頭に残ってる。白骨の残り一体が誰であれ、ユミヨシさんがいて良かった。2015/09/18

みなみ

26
羊男や白骨といったモチーフに考えさせられつつ読了。主人公の僕と五反田さんやユキとの会話がユーモラスで楽しい。無気力な僕が、ユミヨシさんを死なせたくないと必死になるところに人間らしさを感じた。「メイは死んでいる。非常に、完全に。」という表現が村上春樹さんらしい。魅力的な登場人物がどんどん死んでいくのが寂しいな。2024/11/06

さこちゃん

25
まるで彼の人生から剥がれ落ちるように、何人もの親密な人が失われていく。それは彼を彼女へと導くための犠牲なのだろうか。では彼女は彼に何を与え、彼は彼女に何を与えるのか。既に決まっていた道を辿るようにここへ来て、そしてここもまた単なる通過点なのか。彼のこの先の人生を想像できる楽しみを、我々読者は得ることができた。それは平凡なのか不穏なのか。何度目かの読了。2021/04/03

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