出版社内容情報
セレナ・ヴァレンティーノ[セレナ ヴァレンティーノ]
著・文・その他
岡田 好惠[オカダ ヨシエ]
翻訳
駒田 文子[コマダ フミコ]
著・文・その他
内容説明
娘の白雪姫への嫉妬に狂う女王は、もともと心やさしい継母だった―。村の鏡作り職人の一人娘であった女王は、白雪姫のお父さんに愛され、白雪姫のやさしいお母さんでありたいと決心したはずだったが…。愛する王さまを亡くし、一人ぼっちになった彼女は、いつしか魔法の鏡に支配されるように!?これは、ハッピーエンドが許されないヴィランの、波乱万丈の人生物語。小学中学年から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読書は人生を明るく照らす灯り
17
光の美しさと影の美しさに囚われた話。現代のSNSやメディアに囚われた人たちは、魔女をバカに出来ないと思う2023/10/26
ぽけっとももんが
9
よく知られた童話の裏側、ということなら、ドナ・ジョー・ナポリなどが有名だろう。これもその手だな、と手に取ったのだけれど、「意地悪な継母も実はかわいそうな人で昔から鬼ではありませんでした」というだけの話になっていて残念。こども向けならこれでいいということなのだろうか。隣国との戦で王様が死んでしまったら、その国は泣いている暇もなく攻め滅ぼされちゃうだろう、庶民だったグリムヒルデが王座に着く前に直系の白雪姫擁立派に追い出されるよ、と現実的なことを考える必要はないのかな、ディズニーだから。2018/08/17
みこ
3
白雪姫に出てくる魔女が、魔女になるまでの物語。何を話してもネタバレになってしまう…魔女にも魔女になった理由もあり。 いろんなかけ違いで、人生大きく変わってしまうんだな〜。白雪姫いつまでもお幸せに。2022/11/17
銀華
2
白雪姫に出てくる女王は何故魔女になったのか――前作(美女と野獣)より面白かった。女王が白雪姫に嫉妬したのは美貌もあるけど、自分は美貌で王子様(国王)が現れて愛してくれたから、彼がいなくなった今の女王からしたら白雪姫や侍女に王子様と共に過ごす眩い未来が待ち構えているように見えて、実際に形として現れてしまったから羨ましかったと云うように読めた。深読みし過ぎかと思うけど、その解釈もあって、終盤の女王が自分を取り戻した後の選択と結末が意外と好きな展開だったので読後感は良い。2021/05/17
オラフシンドローム
1
★★★☆☆ 父の魂と引き換えに生まれたグリムヒルデは、美しい娘に育ちながらも、両親の愛を知らず、寂しく育つ。 その後、国王の愛を得て後妻におさまり、白雪姫の継母となり、愛のある関係を築こうとするが…。 という話。 嫉妬が心を狂わせた、という着眼は良かったけれど、何しろ児童書なので、あまりドロドロした嫉妬を描くことが出来ないから、唐突に美への執着を持ち始めるように感じる。 今回もトリオの気狂い魔女が出てくるけど、美女と野獣 よりは読める話になっていた。2018/08/12