講談社文芸文庫
福田恒存文芸論集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 355p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784061983687
  • NDC分類 904
  • Cコード C0195

内容説明

日本近代の特殊性を反映した文学の諸潮流―私小説、左翼文学、さらには風俗小説等―が内包した歪みに対し、鋭い批判を展開した福田恒存。透徹した論理と卓抜なレトリックをもったその批評は、文学史の徹底した見直しを迫ってくる。戦前作から文壇文学を離脱するまでの代表的文芸批評十八篇を収録。昭和の論客・福田恒存の批評精神あふれる鮮やかな軌跡がいま甦る。

目次

私小説のために
素材について
文芸批評の態度
職業としての作家
表現の倫理
私小説的現実について
文学と戦争責任
批評の非運
歌よみに与えたき書
対面交通
風俗小説について
文芸時評
文学者の文学的責任
告白ということ
ふたたび諷刺文学について
自己劇化と告白
文学にたいする不信
文芸批評家失格

著者等紹介

福田恒存[フクダツネアリ]
1912年(大正元年)8月25日、東京市本郷区東片町で誕生。1933年(昭和8年)4月、東京帝国大学文学部英吉利文学科に入学。1936年(昭和11年)東京帝国大学を卒業。1952年(昭和27年)11月、戯曲『龍を撫でた男』刊。同作を文学座により三越劇場にて上演(名古屋公演にて名古屋演劇賞受賞)。1953年(昭和28年)1月、『龍を撫でた男』により第四回読売文学賞受賞。1955年(昭和30年)12月、『シェイクスピア全集』の翻訳により第二回岸田演劇賞受賞。1956年(昭和31年)1月、「ハムレット」の翻訳・演出により第六回芸術選奨文部大臣賞受賞。1961年(昭和36年)1月、『私の国語教室』『批評家の手帖』『常識に還れ』により第一二回読売文学賞受賞。1963年(昭和38年)5月、(財)現代演劇協会を設立し、理事長となる。以降も数々の受賞歴を重ねる。1994年(平成6年)死去
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ダイキ

2
「書経に『人を玩ぶものは徳を喪ひ、物を玩ぶものは志を喪ふ』といふことばがある。日本製リアリズムを諷してこれほどみごとな警句はおもひつかぬ。」〈対面交通〉2018/01/31

トックン

1
私小説に「理想人間像」の確立の探求を求めていた文芸批評家が、文芸から距離を置き、次第に(社会・文化)批評家へと転身していくさまがよくわかる論集だった。2013/05/04

火禅

0
「職業としての作家」と、「自己劇化の告白」の2つの評論が福田恆存の真骨頂だと思う。紛れもない天才だ。 福田は、表現というのは、本来は避けるべきものだと知っていた。大事な思いは、世間の価値観に飲まれないように隠蔽しておくべきだ。隠した結果それでも溢れるのが作品なのである。 現代の、「なんちゃって表現」が溢れた社会、なんでもいいから表現を迫るクソ社会に、福田の言葉が突き刺さってほしい2022/01/27

Lieu

0
文芸批評から、保守派の社会批評に移っていったのも納得がいく。小説の技巧を細かく論じるタイプの批評家ではない。同時代作家、特に女性作家の作品の批評(「対面交通」)は意地悪で、しかも福田が正真正銘の真面目人間であるだけ一層読むのが辛いのだが、そこに彼の本領はないように思う。むしろこの本の前半の「私小説のために」「表現の倫理」がよかった。日本語で書かれた表現論として一級品である。2020/01/23

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