内容説明
大正14年、第一書房から刊行されたこの秀逸な訳詩集は、日本の現代詩に多大な影響を与えた。のみならず、多くの読者に愛読され続けた。訳者自身による度々の改訳のあと、著者満60歳、全面にわたり改訳された昭和27年白水社版、上田敏『海潮音』と並ぶ、雅趣豊かな名翻訳詩『月下の一群』。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
17
堀口大學のフランス象徴詩の訳詩。ボードレールやマラルメよりも無名の詩人の詩(うた)に圧倒される。堀口自身が「表題『月下の一群』の月下は … 太陽の反対のもの、日陰の意味。詩人を日の当らない世界に生きるものと見ての暗喩だった。若い頃の僕は月に憑かれていた。」と語っているという。数が多いので全て見通すには時間がかかるアンソロジー。ディオニュソスの詩人か?2025/11/08
Ribes triste
17
昨年から時間をかけて、ゆっくりと読んでいました。時に言葉の力強さに痺れ、気恥ずかしいほどのストレートな表現もあったり。堀口さんの作品への熱量と言葉のチョイスの妙が、この独自の世界観を生み出しているように感じます。若さゆえの勢いもあるのでしょう。それもまた面白く読みました。2020/01/04
秋良
14
皆川博子の「空の色さへ」という短編が好きで、そこに引用されているポール・フォルの「空の色さへ陽気です、時は楽しい五月です」を読みたくて手に取った。明治のやや硬く、美しくも今となっては古い言葉が郷愁を漂わせ、現在の日本と過去のフランスを繋いでくれる。訳詩が初めは趣味の一環だったというのも肩の力が抜けてて良き。なぜか読み終えて唐突に「この詩を書いた人も訳した人ももうみんなこの世にはいないんだな」と思った。誰もが感性全開でめっちゃ生きてる感じがしたのかもしれない。2025/04/12
うた
11
ボルヘスは、詩の翻訳は詩の再創造である、といった感じのことを言っていたけれど、本書はちょうどそれに当たるように思える。自身も卓越した詩人である堀口大學によるフランス詩のアンソロジー。私はヴェルレーヌが好きだなー。一語一語読みほどきながら、イメージをふくらませていく。あと意外とフランシス・ジャムが多く取り上げられていますね。長いものはあんまり好きではないけれど。2012/08/26
スプーン
8
フランス語の詩群を堀口氏が訳したもの。上品で品格のある作品が並びます。質感がたまらなく良いです。自然を愛し、動物を愛し、人を愛した、フランスのたおやかさの極み。2016/03/18
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