内容説明
その生涯を通して、優れた才気と誠意で学者、芸術家ほか多彩な人々の信頼を得、驚嘆すべき多くの出会いと豊かな交流を持った名編集者・小林勇。幸田露伴、寺田寅彦、小宮豊隆、安倍能成、野呂栄太郎、名取洋之助、中谷宇吉郎、斎藤茂吉、小泉信三、渋沢敬三等々、一筋に生きた人々の美しさ、勁さ弱さを尊重し、愛惜する。33人の偉大で慕わしい人々への鮮やかなレクイエム。
目次
哀惜名取洋之助
夕庭の桜―中谷宇吉郎博士の死
李杜の詩を書く人―長与善郎先生の追憶
真実の人―小宮豊隆先生
堂々たる人生―小泉信三先生
安倍能成先生
断片・明治の人々
折り折りの人
旅の楽しみ
いびき
ちちははの記
教員―1人の兄
画家の妻―1人の姉
農村の人―1人の兄
祖母
終焉の記―岩波雄一郎