出版社内容情報
著者のトマス・ア・ケンピスは14世紀終盤ドイツで生まれ15世紀後半まで生きた修道士。神秘思想家として数々の著作を残している。その著作は文章のわかりやすさ、章節の短さなどから普通の庶民にとって読みやすいこと、また救いに繋がる安らぎと瞑想を誘う深みを与えてくれることから、中世以降現代まで『聖書』に次ぐ多くの読者を獲得したと言われている。
内容構成は全四巻、章としては114章を数えるが、それぞれの章は数ページからなるものが多く、どの章も深い味わいを持っている。「キリストにならい、世の空しいものを軽んずべきこと」「自身について謙遜であるべきこと」「過度の親しみを避けるべきこと」「艱難の効用について」「心配ごとはすべて神にゆだねるべきこと」「自愛が、最高善からとりわけ人を引き離すこと」「誰がいっているのかということよりも、何がいわれているかに心を用いよ」など、生き方の知恵としてキリスト教徒でない日本人の心にもひびき、参照すべき項目が多い。
内容説明
信仰と愛があらゆるものに優先する―一五世紀の修道士が著した本書は、中世から現代まで『聖書』についで多くの読者を獲得したと言われる。読み易く的確な諭しに満ちた文章は、悩み多き我々に安らぎを与え深い瞑想へと誘う。温かくまた厳しい言葉の数々。
目次
第1巻 霊の生活に役立つすすめ(キリストにならい、世の空しいものをすべて軽んずべきこと;自身について謙遜であるべきこと ほか)
第2巻 内的生活についてのすすめ(内的な交わりについて;謙遜な服従について ほか)
第3巻 内面的な慰めについて(キリストと忠実な魂の内面的な対話について;真理はさわがしい言葉を用いず心の内に語るということ ほか)
第4巻 祭壇の秘蹟について―聖体拝領についての敬虔な勧告(どれほど敬虔にキリストを拝領するべきかについて;神の宏大な優しさと慈愛とは聖体の秘蹟によって人間に示されること ほか)
著者等紹介
ケンピス,トマス・ア[ケンピス,トマスア] [Kempis,Thomas a]
1379(?)~1471年、ドイツ生まれ。修道院で写字生となり後に司祭。神学者
呉茂一[クレシゲイチ]
1897年~1977年。西洋古典学研究者
永野藤夫[ナガノフジオ]
1918年~2002年。中世ドイツ文学研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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