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内容説明
美濃攻め開始!藤吉郎はまたも奇略を用いて、斎藤龍興の領の要衝墨〓に“一夜城”を築き、敵味方の度胆を抜いた。続く稲葉山城(岐阜)攻略戦でも、城の裏手の山奥から城内を奇襲、たちまた龍興を捕えた。戦功は第一。美濃の麒麟児竹中半兵衛を軍師に迎えて、信長の覚えもめでたい秀吉の功臣の座はゆるぎない。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワッツ
11
秀吉、出世街道まっしぐら。墨俣一夜城から、長政と市の婚姻まで。犬千代との絡みは一切なかった。秀吉は一寸大口を叩きすぎで、窘められたが治らず。まだまだ首の皮1枚で助かったり成功していることが多いが、これは今後もずっとなのだろうか。しかし、秀吉は秀吉で腹を括っているのでまことに男らしい。信長配下の頃は、本当に好人物である。この小説は男性には大人気だと思うけど、女性受けはどうなんだろう・・・。2011/11/29
あや
4
墨俣の戦い〜半兵衛との出会い〜稲葉山城の戦い〜伊勢平定。30歳前後のパート。名が上がり、部下も責任も増え、同時に色への欲も見え始める。自身もキレ者ながら、道が見えていない時は1人で頑張らずにすぐに周りの意見を求めてものにするあたり、秀吉は己の領分を知っている。彼はどちらかと言うと話術を第一としてその場をしのぐとんち者であり、戦や人間関係の規模が拡大して複雑になると軍師の役は半兵衛などが別にいた方が良いようだ。寧々に優しい信長が可愛い。2019/03/16
ひじり☆
4
竹中半兵衛好き。切れ者には切れ者がつくのかな。
きょうちゃん
4
秀吉の周りの人物が魅力的。秀吉と寧々、秀吉と信長・濃姫、そして秀吉と半兵衛のやりとり、ほっこりします2017/04/10
自然堂
4
本格的に人の上に立つ立場になって秀吉の長所が(作品的に)スポイルされてるというか、見え難くなっている。竹中半兵衛の存在が秀吉とコントラストとなる様描いてるのだろうが、半兵衛が反則級の完璧超人として描写されており、お株を奪われてる様に見えてしまう。しかし、信長と秀吉、同じく人心を掌握するのに長けているのでも信長が人の自信を引き出すのに対し、秀吉のそれは人間の欲を利用する事でより多くの人間を動かし、信長の才はもう一段上の精神家を動かす、という説明は言い得て妙。2人のキャラクターを端的に言い表していて感心した。2013/02/14