内容説明
パティ=アンなんて、あたしの前から消えたらいいのに…。なんでもできて、きれいで、いい子ぶるパティ=アン。キャミーはそんないとこを見ると、心の中がざわざわして、ついこう思ってしまいます。でも、一日キャンプでおこった事故がそのねがいを現実にしたとき、キャミーの心に、なにかが重くのしかかりました。鋭い人間観察で心の中を深く見つめた作品。小学4年生から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
15
母方の祖父は逃亡奴隷、父方の祖母はチェロキーインディアン。南部のヴァージニア州から河を渡って逃亡してきた彼女の家族の歴史を忘れないようにと母がこの名前をつけた。優等生で美人で自信家で、自分にないものを全て持っているいとこに対する嫉妬と憎しみ。彼女なんかこの世から消えてしまえばいいと本心から思うキャミーの望みは、思い掛けない形で叶えられる。完璧なまでにキャミーに復讐する形で死んでしまったいとこ。打ちのめされたキャミーが挫折から立ち直るまでに援助の手を差し伸べる家族、とりわけ祖母。1994/11/05
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