内容説明
『法華経』は日本仏教の根本精神を形成したとされる。数多くの仏教経典のなかで最も文学的にすぐれ、その宗教思想において古今独歩の価値をもち、その説き方の趣向、表現の卓越性において、『法華経』は「諸経の王」といわる。単に日本仏教のみでなく、日本の文化、文学、芸術にも大きな影響を与えてきた。『法華経』は、日蓮上人によって、新しい生命を得、新たな転回を示した。不思議な神通力をもち、永遠の生命をもつと評される『法華経』は、「心の時代」といわれる現代に対して、何を語り、何を答えるだろうか。
目次
『法華経』の真髄―「諸経の王」の精神
序品―『法華経』の説く最高の真理
方便品―真実の教えを説く前提
譬喩品―一切衆生を救うための喩え
信解品―菩薩の道への教え
薬草喩品―修学のための教え
授記品―仏性を開かせる教え
化城喩品―精神を持続させる喩え
五百弟子受記品―生得の仏性を開く
授学無学人記品―仏道を学ぶには