内容説明
旅先で出会った人々への想いは募る。風圧に抗い格闘技まがいにぶつかり合うレースは“人生の喧嘩”を教えられた少年時代に重なり、ギャンブルに敗れてなお耽美な顔を見せる男には影の薄い女が寄り添う。「終ってみると己れを買い己れに賭しただけの遊び」の中で伊集院文学の原石が光を放つ話題の好エッセイ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜梨@灯れ松明の火
4
図書館。競馬はしますが競輪はしないので選手の名前や試合の流れなども殆ど知りませんが、面白かったです。2018/03/04
ぽー
3
映画「麻雀放浪記」を見て阿佐田哲也を思い出し伊集院静が阿佐田氏と旅打ちしてるエッセイがあったと聞き読んでみた…という流れ。でもいくら競輪に興味ないとはいえ30年前に一度読んでいる気もする。加納典明のあとがきも目にした様な。とは言え1989年バブル真っ盛りの時にしょぼくれた?競輪場を周って旅打ちしているというのも不思議だけど夏目雅子と死別して中々立ち直れなかったのだろうなと。美しい文章で上澄みの「あの子のカーネーション」と違い賭場のしょうもない汚れの男達を描いていてこっちが伊集院氏の本領だったのだろうと。2025/04/02
naka-m
2
伊集院さんの競輪との間合いはすばらしいと思う。うらやましい。ただ競輪という競技を多少なりとも理解してないと読むには苦しいかも。2011/02/14
タカ
1
懐かしい名前がたくさん出てきて、面白かった。2024/04/21