内容説明
この世に、生かしておいてはならない人間だから仕掛けた―、はずであったが、怨みは怨みを呼び、復讐が続く。白子屋菊右衛門一味との悪因縁を断ち切るために、梅安が考えぬいた秘策とは?シリーズ白眉の長編完結を目前に、著者が急逝した痛恨の作品。巻末に、生前のインタビューから、「梅安余話」を収録。
目次
鰯雲
師走の闇
為斎・浅井新之助
左の腕
襲撃
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saga
57
【古書】刺客に付け狙われるのは前巻『梅安影法師』と同様だが、本書では料理屋〔井筒〕のおもんとの別れと、品川台町から中目黒村へ転居・新築という大きな動きを描いた。当然、絶筆になろうとは著者も思ってはいなかっただろう。この切れ場は永遠に埋め合わせられないのだ。しかし、この物語がハッピーエンドになるとは思っていなかったので、残念と思うより、なんだかほっとしている自分がいる。2020/08/10
Carlos
40
シリーズ物、池波さんはまだまだ続けたかったんだろうけど亡くなったことによる未完シリーズとなりました。時代物系はやはり今は苦手。もう少し歳を重ねたら好きになるのかな?2024/02/04
けやき
39
【再読】ついに終わってしまいました!未完なんですよね。もっと読みたかった。2021/06/19
酔拳2
24
梅安への復讐を企む三浦十蔵、さらに平尾要之介にまで狙われる。音羽の元締めも巻き込んでどうなるのかと思ったら、オレンジ、いや未完だったのか…。梅安さん、新居を建てようとしてたけど、あの場面、結構死亡フラグが立ってると思う。未完に救われたかな?2024/01/06
Mzo
12
うーむ、よいところで絶筆…まぁ仕方がない。この先は自由に想像するとしよう。2018/10/17