講談社文庫<br> 東洲斎写楽はもういない

講談社文庫
東洲斎写楽はもういない

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  • サイズ 文庫判/ページ数 377p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061854819
  • NDC分類 721.8
  • Cコード C0195

内容説明

謎の絵師写楽の正体さがしは、これまでスリリングな謎ときゲームであった。しかし原点となる作品と資料、内外の研究文献を冷静に考証すると、そこには動かしがたい結論が出現していた。在野の異色コンビが色メガネぬきで膨大な材料と写楽作品等を綿密にチェックして描き上げた、驚異の歴史謎ときゲーム。

目次

十返舎一九『道中助六』寛政五年の顛末
『道中助六』の意味するもの
Y氏との出会い
東洲斎写楽とは何者か?
東洲斎写楽の読み名の顛末
とうじゅうさい・しゃらく
十返舎一九
中村此蔵
振り出し
『浮世絵類考』とクルトの『SHARAKU』
三馬、クルト、そして斎藤十郎兵衛
斎藤十郎兵衛と斎藤与右衛門
終論
東洲斎写楽はもういない

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

風花

7
お気に入りさんのレビューに惹かれ読んでみました。これぞ写楽と言われてきた3つの説について、証拠となる書物や文書を挙げつつひとつひとつ余白を埋め、余分(矛盾)を塗りつぶすように丁寧に真相をあぶり出し、ひとつの結論を目の前に差し出すその手法。あれ…何だろうこの既視感。この好きな感じ!と思っていたら、なんと明石さんは京極夏彦さんのお師匠さまだというので大納得。あくまでゲームとして進めていくのが良かったし、書かれ方も分かりやすく夢中で読みました。とても面白かったです。2017/06/22

とし

5
先日、松本清張の『板元画譜』を読んだので、読み返したくなって再読。謎の絵師・写楽の実像に迫り、半世紀にわたる写楽の正体論争に終止符を打ったとされる本。専門知識がないと難しいし読みにくいけど、歴史謎解きのスリリングな面白さが満載。2017/04/30

とし

4
彗星のように現れて、わずか1年ほどで世間から煙のように消えた東洲斎写楽。その正体についての謎解きゲームは長年議論されてきたところだが、この本によってその終止符が打たれた。京極夏彦の師匠にして「築地一の良い男」、明石散人の博識と論理に酔うべし。古本で買ったのだが、「あとがき」が乱丁してたのはご愛嬌。2014/08/17

Bubu

1
明石散人の歴史ミステリ?は大風呂敷を広げて見せて、実に緻密で巧みな論考を重ね、読者を唸らせ、煙に巻いていく。博覧強記振りについて行くのに少し苦労するが、展開も早く飽きさせない。学術論的な部分は置いて、知のラビリンスをゲームのように楽しめる。

Berlin1888

1
ありがちな新説探しにはあらず。史料の徹底検証から読み解く、写楽論。お手軽に楽しめる突飛な説をお求めの読者にはまったくオススメできません! 中盤「世間が期待しているのはこんな謎解きだろ?」と嫌み全開で持ち出されてくる十返舎一九説に大爆笑。2017/03/09

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