内容説明
関東制覇をめざして、先ず伊豆を切り取った早雲は、越えがたい箱根の坂を越えて、ついに小田原攻略に成功した。まさにこの時、戦国の幕が切って落されたのである。伝統的教養と近代的領国経営法で関東の覇者となり、治世の理想を実現させ、歴史を変えていった男、北条早雲を描く傑作長編小説完結。
感想・レビュー
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あーさん☆最近登録者数が無い本ばかり…(╯︵╰,)
73
1989年8刷。こちらの巻は私の知る地域が多々出ているので、読み難くとも何とかなりますね。然しながら、やはり新装版も読んでみたい物です。2020/04/18
はらぺこ
36
上巻も中巻もいらんかった。早雲に興味ある人か司馬遼太郎が好きな人は全巻読めば良いと思う。それ以外の人は下巻だけで十分。別に下巻がオススメってわけじゃないです。2016/04/11
detu
19
1/3〜1/7了。「坂を越えたい」石高の少ない伊豆だけでは、早雲の『四公六民』の年貢では領国経営は成り立たない。肥沃な小田原、領主は家来農民を顧みない。他国侵略を決断、箱根の坂を越えた。その後長い年月をかけて三浦氏も滅ぼし相模の国を制覇。戦国時代の幕を引いた。早雲に私心はない。一途に領民の為の政策を唱えた唯一無二の戦国武将。痛快な生き方に心も晴れ晴れとした。2023/01/07
出世八五郎
5
◎
ながちゃこ
5
史料の少ない早雲なので、創作部分が多いとは思うが、歴史背景がしっかり調べられているので、納得性が高く、歴史の転換点を感じられて面白い。ただ、司馬作品の長編小説としては晩年の作になるからなのか、勢いというか、盛り上がりに欠ける感じがしたのが、ちょっと残念。2011/06/12