講談社文庫<br> 殺人者なき六つの殺人

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講談社文庫
殺人者なき六つの殺人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 266p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061834705
  • NDC分類 933

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やっす

4
ここまで真っ向から不可能犯罪に挑んだミステリは久々に読んだ気がする。森英俊氏の世界ミステリ作家辞典では酷評されていましたが、自分はそこまでひどいとは思いませんし、結構楽しめました。冒頭から間伐いれずに事件が発生し、あとは次々起こる不可能犯罪の波に身を任せるだけ。解決の方も特に目新しいトリックがあるわけでもないけれど、それぞれ違うトリックが用いられているのが嬉しく、全体的に見てもなかなかすっきりまとまっていて良かったと思います。フランス作家でもこういう直球勝負の本格を書く人がいたんだなぁと感心しました。2015/05/26

UPMR

3
面白かった。とことんまで密室殺人にこだわった作者のまさに面目躍如な作品。状況の異なる密室殺人がたっぷり五つというだけでも嬉しいし、第一の密室での二重殺人では、密室の状況を作者が註で保証するというフェアプレイぶり。トリック自体は実はよくあるバリエーションに過ぎないのだが、それをそう見せかけない工夫が図抜けているし、密室の理由にどれも無理がないのにも唸らされる。トリックの意外性と犯行動機の説得力の結びつきも上手い。少し怪しげな箇所はあるし、犯人はわかりやすいが、全体的にプロットは整っていて傑作だと思う。2023/06/23

madhatter

1
再読。本作は英米的な本格推理を意識したようで、複数の密室の謎を目玉とする。しかし、時代のせいもあろうが、その真相はいずれもめざましいものではない(既存のトリックを纏めただけのような気が)。事件の発端は非常に魅力的だが、犯人は消去法でわかってしまうし、後半も構成が甘く、意欲に対して結果がついて行っていないように思えた。ただ、全体にフランスらしい雰囲気が横溢しているのが興味深い。何より、ああいった犯人に同情的なのが、さすがフランス人。2010/11/17

kanamori

0
☆☆2011/02/01

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