内容説明
怪異譚を求め日本中をたずねる小説家・刀城言耶は瀬戸内にある鳥坏島の秘儀を取材しに行く。島の断崖絶壁の上に造られた拝殿で執り行われる“鳥人の儀”とは何か?儀礼中に消える巫女!大鳥様の奇跡か?はたまた鳥女と呼ばれる化け物の仕業なのか?本格ミステリーと民俗ホラーを融合させた高密度推理小説。
著者等紹介
三津田信三[ミツダシンゾウ]
作家/編集者。『ホラー作家の棲む家』(講談社ノベルス)で鮮烈デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ロア
46
なんという残酷。。。まさかのトリックに呆然。いえ、このシリーズの登場人物達に倣って言うならば、度肝を抜かれました!てか、みんな度肝抜かれ過ぎだから!頻繁に度肝を抜かれる登場人物達が、さらにどもりまくるので、そっちの方が気になって気になって。。。言耶さんの定まらない精神状態にも集中力をかき乱されまくり、どんなテンションで読めばいいのか困りました。他にも気になる表現が満載!三津田節、非常に個性的です。みんなは読んでて気にならないのかな?と、ふと疑問。このクドさと荒削りなところも人気の秘密か?2015/10/01
星群
38
シリーズ2作目。やはり、侮れない!三津田さん!!鳥人の儀の真相、おぞましくも切ない衝撃が走った。いやはや、鵺敷神社の人達に言いたい。神社の名誉も大切だろうけど、もっと自分を大切にしょうよ。理解できない。1作目に比べて不気味感が少ないなと油断してた分、衝撃が大き過ぎる。この理解不能なモヤモヤ癖になる。苦笑。2022/12/11
紅はこべ
34
様々な民俗学的儀式が登場するこのシリーズで、本作の儀式が最も怖かった。うなされそう。これを成し遂げるのは無理だろう。2013/08/04
眠る山猫屋
21
発表の順は不同で読んでいるのですが、今回は初の島。当然密室としての閉鎖性は高いわけです。けれども残念なのは、刀城言耶シリーズに付き物だった“究極の不気味な”空気が薄かったこと。半端なホラーじゃ立ち向かえない恐怖感が、少々足りなかったかな…。それと、クドいまでに繰り返して語られるドンデン返しの連発が、いつもより少なかったですね。 その分刀城さんの人間味が出ていた気がしましたが。2012/04/18
Yuki
18
脱出不可能な場から、忽然と姿を消した巫女。様々な可能性を検討し、否定した先がどうなるのかと思いながら読みましたが、そうくるとは!という感じでした。文字だけでなかなか情景が想像しにくかったのですが、とにかく密室の謎という点では驚きました。ただ、真相にたどり着くまではちょっと長かったように感じ、時間をかけて読了しました。もう少し勢いが欲しかったなぁと思います。2018/02/14