内容説明
元興信所の冴えない調査員だった相葉潔は女とカネでしくじり、ささやかな探偵事務所を開き細々と生計を立てていたが、ある夜何者かの襲撃をうけて一時的な記憶喪失(逆行性健忘)に陥る。相葉は彼の担当医となった型破りな美人女医・木村瑤子の協力を得ながら欲にまみれた“怪事件”の核心へ一歩一歩近づいて行く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なかち
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タフでなければ、六百八十円で生きていけない、優しくなければ、誰も金を貸してくれない。記憶喪失の探偵と脳外科の女医。探偵は落語好き、元ホスト、貧乏、逆行性健忘症。記憶は三種類、直接記憶、近接記憶、遠隔記憶。直接は、学習したことや見たことを直後に思い出すこと。近接はある程度経ってから追想。遠隔は何ヶ月後でも追想できる。記憶は脳に新しいタンパク質を作る。一緒におでん屋がやりたいという理奈。占有屋をやっている詐欺師「世の中がここまで不景気だと、小口の商売で数をこなしていかなければならない」。最後に会った女は誰だ?2011/08/11
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ハードボイルドの端々に落語を絡ませたところが面白かった。2010/02/01
キンセンカ
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謎解きがあっけないけど楽しい作品。木村女医が素敵。2022/09/16