内容説明
惨殺、そして凌辱―。何ものかに憑き動かされるように次々と猟奇殺人を重ねていった男の名前は蒲生稔。冒頭の“エピローグ”で示される事実が、最終章であっと驚く意外な変容を遂げる。異常犯罪者の心の軌跡をたどりながら、想像力の欠如した現代人の病巣を抉る、衝撃のサイコ・ホラー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむー
55
なるほどサイコ物と見せて大掛かりな叙述トリックというわけか。仕掛けには素直に騙されたし(といっても最後の被害者の存在が伏せられた形なのでミステリとしては公平じゃないと思うが、俺そのあたりの描写は見落としてるかな?)、エロとグロも平均以上、特に解体と腐敗の描写がダメなひとには地雷ですねこれは。けれどこの作品を最も特徴づけるものは、稔は当然として、雅子の息子への執着、元刑事樋口と被害者の妹かおるふたりの罪悪感と、それぞれのバランスを欠いた精神状態を目の当たりにさせられる不快感なのだと感じた。『よくできました』2014/06/30
HAL
10
最後のページを読んで思わず「ああ!(そっちか!)」と声を出してしまった。いやー、うまいっ!一気読みしてしまうほどのめり込みはしなかったけど最近読んだ中で一番ラストが面白かった。2014/01/07
すにぃ
9
叙述トリックとして有名な小説。 古い作品で、当時兄が買っていた1995年に発行された文庫を、帰省した時に読了。 時代が移り変わった今でも、十分に面白かった。 気になって後半の読みの速度の速いことよ。 内容はグロいシーンもあるが、他の小説で慣らされたか、そこまで気持ち悪くならなかった。 どんでん返しはどんなものでも良い。 分かった上で二度読みすると、うまいこと騙されたなとつくづく思う。 ただ【彼】だけが最後可哀想すぎて⋯。 一人孤独に向き合っていただけになあ。2026/01/08
sakari
8
騙されました。最後の最後まで全く気付きませんでした。最終ページでようやく…。他の方もおっしゃる通り、私もどんでん返しがあると知っていたのにこの騙されっぷり。いっそ爽快です。2013/12/24
サクタリョウ
8
どんでん返しの結末があるという先入観から疑って読んでいたにも関わらず、しっかりトリックに引っ掛かってしまいました。 稔と雅子が親子であると信じ込ませるテクニックが素晴らしく、一度読んで腑におちなかった点を確認してみると、ちゃんと整合性が取れている事が分かって二度感心しました。今のところ叙述トリックで一番なのはこの作品になります。2013/07/02




