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講談社学術文庫
生態と民俗―人と動植物の相渉譜

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  • サイズ 文庫判/ページ数 417p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061598737
  • NDC分類 380.1
  • Cコード C0139

内容説明

食料や燃料を恵み、道行く際の標となり、また神の依り代となる樹。肉として薬として、あるいは害をなし、時に神の使者ともなる動物。人は自らをとりまく自然から何を享受し何を守ってきたのか。植物の活用と生命力への崇拝、動物との敵対とその霊性への畏怖。自然と相渉る人々の民俗事例と伝承を集め、培われてきた相利相生の思想の有効性を検証。

目次

神の山と人の山
1 共生の民俗(人と燕の相渉;巨樹と神の森;クロマツの民俗;アマカツの民俗)
2 共存の葛藤―ディレンマの動物誌(ハブの両義性;鹿;猿;鼠;蛙;狼;鮫)
3 資源保全と再生の民俗(曲物師と木地屋;山椒魚の谷;「旬」の思想;再生と民俗)
4 伝説・昔話の環境論(伝説と環境思想;鮭の大助―資源保全と種の保存;浦島太郎;桃太郎;花咲爺;猿蟹合戦)

著者等紹介

野本寛一[ノモトカンイチ]
1937年静岡県生まれ。1959年國學院大学文学部卒業。現在、近畿大学名誉教授。柳田國男記念伊那民俗学研究所所長。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ハチアカデミー

9
B+ 環境民俗学を提唱する著者による、日本人が環境に対して持つ心性考察の書。人間に恩恵をもたらすものとして自然/環境を見ることで、畏怖や感謝の念が生まれる。その恩恵も、例えば歩くときの道しるべになることや、灰を撒くことで農産物の実りが良くなることなど、至極実用的なもの。自然への畏怖が現代社会においては失われつつあるのは、自然の持つ力、便利さや実用性が、目に見えにくくなっているがためであろう。ニンゲン様が環境を保全するいわゆる「エコロジー」ではなく、もっと身近で生活に欠かせないものとしての自然がここにある。2013/03/13

草津仁秋斗

1
環境問題が世界的な問題になり、環境保全や自然との共生が叫ばれる昨今。では、私たちの先人はいかに自然と共生してきたのか。それを民俗学的な視点からフィールドで得た情報を元に考察した本。2014/09/13

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