内容説明
「きよしこのよる」の訳詩などで知られる日本の讃美歌の父が、「正しい主要な福音書」（ルター）とされるヨハネによる福音書を懇切に講読。一世紀末の異端的風潮と対決しながらヨハネ伝が成立した背景と数々の奇跡、十字架の死と復活の意義を明快に説いて、イエスが現実の人間でありながら、救主としての本質を表わしたことを明らかにする。名説教を謳われた由木牧師の未刊の講解録、待望の刊行なる。
目次
信仰と生命への出発
初めに言があった
言は肉体となった
証言者の役割
光につどう人々
母の栄光・子の栄光
上からの新生
ひとり子を賜う神
泉のほとりで
霊と真との礼拝〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
70
牧師による『ヨハネによる福音書』の講解説教をまとめたものになります。当時の風潮に反するように書かれた背景や、イエスの数々の奇蹟がよくわかりました。受肉から十字架の死、そして復活の意義を明確にすることで、イエスの本質を説いていると思います。ヨハネ理解に連なる明確な説教として読むことができました。2016/04/15
優希
39
再読です。ヨハネによる福音書を丁寧に講読しているので、書かれた背景や、イエスの奇蹟の数々が改めて理解できました。ヨハネ理解には欠かせない書籍でしょう。2023/09/13
希い
4
本書は牧師やパスカル研究者として知られる由木康氏による新約聖書中の第四福音書ヨハネ伝の講解である。平易な言葉遣いと明快な文章とを以て語られるイエス・キリストの姿は、僕のようなキリスト教初学者にとっても分かり易く描かれて居り、語り手の伝道の使命感の強さ、又、イエスに対する心からの畏敬と愛情を感ずる、優しさと愛に満ちた美しい書物である。私的に感銘を受けたのは、「人は苦悩から決して解放されえない、だからその中で心の平安を保てるよう努めよ、信仰により悩みを恵みに変えよ」というイエスがその身を以て示す強さの教えだ。2013/01/17
kottono
0
クリスチャンによる聖書の解説。綺麗な文章と綺麗な思想に触れて清々しい気持ちになれる。2013/10/14
