出版社内容情報
貝原 益軒[カイバラ エッケン]
著・文・その他
伊藤 友信[イトウ トモノブ]
翻訳
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すしな
47
124-23.毎年恒例の健康診断が近いので読んでみました。診断結果の数字で一喜一憂するのですけど、そもそも自分の健康はお医者さん任せにせずに自分で管理すると言うのが本書の根底にあります。江戸時代の学者さんが書いた本なので、現代の医学の見解とは違う部分もあるのですが、総じて思ったのは、臓器をはじめとする体の機能は電池のように使える容量があって、それを無駄遣いしなれば健康に長生きできると言うことでした。特に食物の摂取とか、精神的な疲労はほどほどにしないと著しく消耗するようなので、気をつけたいと思いました。2023/12/09
かわうそ
36
68「25 気をへらさない ひとに対して、喜びや楽しみを強くあらわすと、気をむだ使いしてきがへってしまう。といって孤独になって憂いや悲しみが多くなると、気が流れないで塞がってしまう。へることも塞がることも、ともに元気の害である。」この部分などから貝原益軒は強く孔子の中庸の思想を受け継いでいることがわかるでしょう。 68「どうすることもできない失敗を悔やまず、過失があれば一度は自分をとがめて二度くやまず、ただ天命にしたがって心配しないこと、これらは心気を養う方法である。」実に明快な幸福論です。2022/10/03
シュラフ
31
"人は天命によって生かされている"と教えられた。我々の身体は天地・父母から受けた大切なものなのだ。それなのに養生をせずに病気になったり、早世してしまうことは誠に愚かなことなのである。健康というのは自分自身だけでなく、与えられたものとして大切にする責任があるのだ。こう言われてしまうと、暴飲暴食を避けなければならないよね、という気分になる。食事は質素にしろ、酒は多く嗜むな、体をこまめに動かせ、など分かりきったことながら、飽食の現代においてはついなおざりになってしまうことばかり。デスクに置いて毎日読むのもよい。2016/09/22
かんちゃん
28
現代医学に照らしてどうこう言うのは無粋というものだ。医術も未熟で薬もない時代だからこそ、日頃の養生が大きな意味を持っていた。小さな自制の積み重ねと些事にとらわれない大らかさが長寿の秘訣か。2017/05/23
にいたけ
24
平均寿命が40歳代の頃に84歳まで生き、この本は亡くなる1年前に出版してベストセラーになったという。作者は元々病弱だったが故、楽しく生きるためにはどうすべきかを考え抜いて実践したことを記録したようだ。今の常識からは😳となるものが多いが、そもそも微生物なんて発見されてない時代に観察からの考察で書かれた本でありどんな事実からそのように考察したか考えるとそれは楽しい🥰リタイア後にどのように楽しんで生きるか考えるきっかけとなる。2020/09/06
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