出版社内容情報
柏葉 幸子[カシワバ サチコ]
著・文・その他
杉田 比呂美[スギタ ヒロミ]
著・文・その他
内容説明
心躍る夏休み。6年生のリナは一人で旅に出た。霧の谷の森を抜け、霧が晴れた後、赤やクリーム色の洋館が立ち並ぶ、きれいでどこか風変わりな町が現れた。リナが出会った、めちゃくちゃ通りに住んでいる、へんてこりんな人々との交流が、みずみずしく描かれる。『千と千尋の神隠し』に影響を与えた、ファンタジー永遠の名作。小学中級から。
著者等紹介
柏葉幸子[カシワバサチコ]
1953年、岩手県生まれ。『霧のむこうのふしぎな町』で、第15回講談社児童文学新人賞、日本児童文学者協会新人賞受賞。『ミラクル・ファミリー』で、第45回産経児童出版文化賞受賞
杉田比呂美[スギタヒロミ]
1959年、東京都生まれ。『ぼく、わん。』(中央公論新社)、『風たんてい日記』(小峰書店)など著書多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
109
事の善悪も、先入観や偏見ではなく、意味と意義で振り返る。自身で考え、判断。自分の心を開くことが、相手の心に繋がる第一歩。バカメへの贈り物も、リナの純粋さの表れ。大人の事なかれ主義や効率主義への戒めかもしれない。(汗)お父さんは3年、然るにリナは何年かなぁ。ちなみに、お気に入りは「タマ」。どうにも「(ミーナの)ポチ子」をダブらせてしまう・・・。(笑)皆からの贈り物も秀悦。中でも、ピコットばあさん。(予想できなくも無かったけど)やるなぁ、少しぐっときた!2015/05/12
hitomi.s
96
図書館本。純粋に、面白かった。バカメもたまも、登場人物みんなが可愛らしい。ワクワクする。大人もおとなな年齢に、児童書もいいな。2017/11/16
♪みどりpiyopiyo♪
88
心躍る夏休み。6年生のリナは1人で旅に出た… ■楽しいお話を読みました。久しぶりの青い鳥文庫の表紙ににっこり♪ 目次に続く 町の地図。自然と期待が高まります。日常から一歩踏み出せば、そこは謎めくふしぎな町。日常系ファンタジー、正統派の児童文学が嬉しくて。■軽やかで可愛らしい挿絵も雄弁で、作品世界を広げます。ハードカバー版と同じ画家、ショット違い?のような 微妙に違う挿絵で、見比べながら楽しく読みました。■霧の谷にやってきたリナがすごした ふしぎな夏休みの物語でした。(1975年。2008年 新装版)(→続2019/01/26
のんき
88
小学六年生のリナ。夏休みに、霧の谷の村で過ごすことに。そこには、いろんな人がいます。リナは、最初泣いてばかりでしたが、楽しかったと思います。意地悪されたりするけど、優しい人もいて。わたしも、こんなところに冒険に行きたくなりました。子どもだから見える世界がそこにあります。が、大人でもじゅうぶん楽しめるお話しでした。2018/04/04
masa@レビューお休み中
84
6年生のリナは、お父さんに勧められて霧の谷の町に行こうとする。はじめての一人旅。知らない町で、知らない人のところに行くのに、リナは楽しそうにしている。しかも、大人たちと面と向かって自分の意見を伝えることができるんだ。彼女の強さとか、ひたむきさとか、健気さが格好良くて、だからこそ霧の谷の町に来ることができたんだろうなぁ。ここの住人は不思議な人ばかり。商売も普通じゃないし、人じゃない人も出てきちゃう。でも、全然怖くないし、楽しそうなんだ。行ってみたい。そう思わせる町がそこにはある。2012/09/05