出版社内容情報
【内容紹介】
セイ川を流れてきたカヌーを見つけたデビットは、その持ち主のアダムと友だちになり、カヌーにハヤ号と名まえをつけた。2人は、アダムの家に伝わるなぞの詩から、かくされた宝を探し出そうとする。――カヌーで結ばれた2人の少年の、夏休みのすばらしい冒険と友情をえがいたイギリス児童文学の名作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
45
夏休みの謎解き冒険ということで、ホイットニー「のろわれた沼の秘密」を思い出す。ジュブナイルで推理ものとなると、犯罪を扱うのは難しいから、宝探しというのは、うってつけのジャンルと言えるだろう。どんでん返しで最後まで気が抜けない点、充分に本格推理として読める。ところで、登場人物の思考と行動には、ちょっと理解の難しい面もある。やはりこれは文化の違いなのだろうか。2016/09/11
シュシュ
28
再読だが、初めて読んだみたいに新鮮で面白かった。平凡な男の子ディックがひょんなことから知り合ったアダムと宝さがしをすることに…。出だしから惹きつけられるし、ストーリーの展開が面白くて、やっぱりピアスってすごいなと思う。子どもたちを取り巻く大人も人間らしくて楽しかった。子どもの顔を見て「おまえは○○の家の子だろう。よく似ている」と言うような大人がいる地域っていいなあと思う。2018/08/25
はるき
17
こんな名作を読み逃してきたなんて!猛省だ!少年たちの冒険と成長と宝探し。ことは家の周辺で起こり、大人の介入も適度。そして何といってもハッピーエンドが良い。道理をわきまえ思慮深く、でもやっぱりヤンチャな男子二人組。凄くワクワクした。男の子はこうでなくっちゃ。2015/03/11
はる
16
図書館本。イギリス、川、船、冒険、隠された宝もの。もしかして本を読み始めてからずっと追いかけてやまないのは、このキーワードだったのか!?実は水が怖い、きっと二度三度溺れた前世があるに違いない。もちろん冒険と宝にも縁がない。なので、こんな雨の日はお茶を淹れて少年たちの夏の冒険を羨みつつ過ごすのだ。溺れるなよ、傷つくなよ、迷うなよ、と祈りつつ。(もはや老婆心というより、もろ保護者だな)2017/10/15
マリーゴールド
14
物語の冒頭「…モス家の庭は、セイ川の静かな流れで終わっていた。」で一気に引き込まれる。舞台は「トムは真夜中の庭で」(大好き!)と同じくキャスルフォード。セイ川が流れる自然豊かな田舎町の描写をゆっくり楽しみながら読んでいると、途中から少年たちの宝探しに絡む謎解きの面白さにページを繰る手が止まらなくなる。細かい伏線、二転、三転する展開、物語の最後の最後まで謎が仕掛けられていて飽きさせない。そして、全く冴えない中年女性として登場したミスコドリングは、この話の中で一番意外性があってカッコイイかも。2014/11/07
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