出版社内容情報
【内容紹介】
文章を書くことは考えることであり、読み手に理解させ、納得させることである。では――●“模範文にならって書きましょう”ではなぜ書けないか●感動したことをそのまま書けば、よい作文ができるか●何を書けばよいかわからない時、どうするか●主題の見つけ方に技術はあるか●ヘタな文章に型はあるか●トピックはどう生かすか――本書は、内容作りから、目的にあった表現の仕方まで、システマティックに文章を作りあげていくノウハウを豊富な実例と体験をもとに公開した。
どんな順序で並べるか――「ゆうべ、熊さんの家に強盗が入ってね」「へえ、それは大変だ。で、どうなった?」「日本刀でぐさりと腹を刺された」「気の毒になあ」「しかし、強盗はすぐあげられた」「そうかい」「熊さんとこは天ぷら屋だからね」こういう順序ならば、相手をうまく話に乗せることができる。しかし、「熊さんとこは、天ぷら屋だろ」「そうだよ」「ゆうべ、熊さんの家に強盗が入ってね」「天ぷら屋だから、すぐあげられたのだろ」順序をまちがえると、意図通りにはいかないことになる。読み手は、時間的な順序に従って次々に与えられる内容に反応する。その反応のしかたに、人間としての一般的な傾向があれば、その傾向をうまくとらえることによって、よい文章の型を設けることができる。――本書より
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
momogaga
21
積読解消。2章の「書くことの発見のために」は、具体的な手法が書いてあり、試してみようと思いました。作家の文章読本についての紹介があり、三島由紀夫の文章読本は興味を持ちました。2016/03/01
佐島楓
13
予備校で習うような、ごく基本的な事項が書いてある。とはいえ、基礎をおろそかにしては、良い文章が書けないのもまた事実。私も推敲のときなど、気をつけなければ。2012/09/25
ヴァン
5
昔、読んで影響を受けた本である。その頃私は手書きの映画のエッセイをコピーしたものを友人に送付していて、自分の文章のつたなさに悩んで、さまざまな文章論の本を読んでいた。この本は、なるほど、と頷ける文章の書き方を展開する。レポートや報告文、論文の叙述の手助けになる本である。
ぽんぽこ
1
小説やブログ、ツイートみたいなライトな文章ではなく、小論文や作文、エッセイみたいな真面目な文章の書き方を教えてくれます。コツコツと順序立てて教えてくれるのでとても分かりやすいです。着想ノートや文章の構成の図式化はとても感銘を受けました。なるほどなあ。この本とは大学時代に出会っておきたかった。2020/08/03
あし
1
文章を書く前に樹形図みたいな図を書いて整理するというのには賛成である。2019/12/05
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