星海社新書
戦国大名武田氏の戦争と内政

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  • サイズ 新書判/ページ数 221p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061385900
  • NDC分類 288.3
  • Cコード C0221

出版社内容情報

武田信玄の曾祖父・信昌の代、甲斐国は「乱国」となった! 信玄・勝頼に至る戦国武田家五代の軌跡が、気鋭の研究者によって蘇る!「戦争」と「内政」から見えてくる、新たな戦国大名像!
本書では最新の研究に基づき、甲斐が「乱国」になったとされる明応元年(一四九二)から、約一〇〇年間にわたり甲斐武田氏の興亡を追っていきます。また、甲斐で書かれた年代記『勝山記』にも注目し、災害や飢饉の時代を生きた民衆の動向もご紹介します。戦乱が続いた戦国時代、戦国大名は地域の平和を維持する「公権力」と見なされていましたが、真の姿を、戦争と内政の両面から検討していきます。武田氏はいかにして領国を形成し、戦国大名化していったのでしょうか? 近世大名真田氏にも受け継がれたという領国支配は、いかなるものだったのでしょうか? これらを確認する中で、新たな戦国大名像も見えてくることでしょう!

鈴木 将典[スズキ マサノリ]
著・文・その他

内容説明

本書では最新の研究に基づき、甲斐が「乱国」になったとされる明応元年(一四九二)から、約一〇〇年間にわたり甲斐武田氏の興亡を追っていきます。また、甲斐で書かれた年代記『勝山記』にも注目し、災害や飢饉の時代を生きた民衆の動向もご紹介します。戦乱が続いた戦国時代、戦国大名は地域の平和を維持する「公権力」と見なされていましたが、真の姿を、戦争と内政の両面から検討していきます。武田氏はいかにして領国を形成し、戦国大名化していったのでしょうか?近世大名真田氏にも受け継がれたという領国支配は、いかなるものだったのでしょうか?これらを確認する中で、新たな戦国大名像も見えてくることでしょう!

目次

戦国大名とは何か
民衆の視点から見た戦国時代
飢餓と災害、戦乱の時代
甲斐の内乱
信虎の甲斐平定と内政
武田領国の形成と信玄の内政
村と戦国大名
信玄の「西上作戦」と内政
勝頼の内政と武田氏の滅亡
戦国大名の遺産
「天下一統」と戦国時代の終焉

著者等紹介

鈴木将典[スズキマサノリ]
戦国史研究者。1976年東京都生まれ。駒澤大学大学院人文科学研究科歴史学専攻博士後期課程修了、博士(歴史学)。現在、東京都江東区芭蕉記念館学芸員、戦国史研究会委員。元駒澤大学非常勤講師。戦国・織豊期の社会経済史、特に戦国大名武田氏や織田・豊臣政権の支配構造を専門とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

岡本

80
甲斐での内政に注目した一冊。武田家時代から江戸時代までの税制や法律などの紹介に始まり、他国との戦争の影響など一般的に貧しいと言われる甲斐の内政を細かく説明されている。甲斐武田家の内政が一冊で完結に分かる。2017/09/03

スー

9
甲斐の武田家の興亡を手軽に説明してくれる本でした。甲斐は地震、台風、日照り、洪水、内戦で悲惨な状態でした。武田信虎が登場して甲斐を纏める事に成功しましたが、災害は減らず失われた労働力、足りない食料を隣国から奪う戦いを繰り返すだけでした。百年に一度と言われる大飢饉の発生が信玄のクーデターに繋がったようです。この時代の戦いの多くが略奪の為で上杉謙信の関東進出も稲の刈り取りが終わった時期から春までだったそうで、越後の口減らしの狙いがあったそうです。徳川時代も、真田家では信玄の領国経営方式が残っていたそうです。2016/09/25

Toska

3
再読。一つ前に読んだ『郡内小山田氏』にも出てきた『勝山記』が重要な大きく取り上げられており、同じ出来事について異なる角度から眺めることができた。こういう読み比べは面白い。大名(武田氏)は意外なほど国衆(小山田氏)の支配に干渉していないのだが、これは両者が内政について同じ方向性を持ち、同じ課題を抱えていたからではないかと感じた。2021/09/08

m__akiyoshi

3
信玄最後の西進について「上洛する事を喧伝していたが、信玄が実際に上洛を目指していたという説は、現在では否定されている」ようで、足利義昭が信長に対して挙兵するタイミングというのは難しい判断だったんだな…と。情報がすぐに手に入るって、凄い事なんだな〜。 太閤検地といっても、全国津々浦々まで統一基準で測り直したのではなく、今までの基準を秀吉の基準に換算して提出したようで、まだまだ教科書で言われるような基準の統一というには遠かった。けどそういう基準を設定した秀吉は偉業だったんだと思う。2019/07/07

なずき

3
長く続いた戦国時代の実態は、勢力の"境目"における国衆や村人のものの奪い合いであり、戦争は食糧や労働力を攫ってくる稼ぎ場だった。戦国大名の防御体制は、国衆の存続や住民の利害と一致する場合にのみ機能していた…などの内容。戦国時代を題材にしたフィクションでは、大将に忠誠を誓って戦い抜く部下が美化されて書かれるものが多い気がする。武田の24将と言われるようになったのも甲陽軍鑑の人気が出てからだそうだし、江戸時代から形成されていった価値観と思っていいんだろうか…2019/05/04

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