感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Akihiro Nishio
20
先週の飛騨出張の時にご当地作家の知って購入。飛騨で育ったが19歳で上京したようで、小説の舞台は川口。キューポラとは鋳物を溶かす溶鉱炉みたいなものか?中3の少女ジュンの目から、仕事の変化に適応できず酒びたりの父、古い女性像に捕らわれ我慢をすることしか知らない母、級友との貧富の差、子供たちの世界が描かれる。興味深いのは、北朝鮮に帰国する人たちの描写。「チョーセン人」と言って差別しつつも友情があり、帰国する一団に、沢山のお土産を渡そうと多くの人が見送りに集まる。昔の差別はヘイトではなかったのかもしれない。2019/07/04
Tom5k
2
戦後16年目、小説でも映画でも生活をリアルに描く風潮があった時代の素晴らしい小説です。それにしても驚くのは、在日朝鮮人に対する当時の日本政府の北朝鮮への帰還運動を産経・読売を含めたマスコミ全体が「人道的事業」と主張し、一般の日本人全体でも高い評価が活発に行われていたことです。もしかしたらこの当時の北朝鮮は本当に理想郷のような国家を目指していたのかもしれません。人間社会には良くも悪くも大きな変化が常に可能性として存在していますが、年月を経てこれほど大きく変質するなら、それはとても恐ろしいことです。2016/09/13
との@恥をかいて気分すっきり。
1
大きく変わっていく鋳物の街川口市を舞台に思春期を駆け抜けるジュンを描くみずみずしい小説。
なんちゃん
0
日本がまだまだ貧しかった時代。 高校進学が夢のような話。 ジュンの思春期の気持ちがとても切なかった。 毎日毎日の生活がいっぱいいっぱい こういう家庭であふれている時代があったんだなぁ 今の私たちは恵まれていると改めて思いました2017/03/18
渋谷英男
0
今のほうがまだ良いかな❔☆32022/11/23