内容説明
いかさま“影富”の被害に遭って泣き寝入りする者がいる、との話を聞いた元徒目付の海津軍兵衛は、昔の手下に胴元の調べを命じた。するとなんと勘定奉行という大物に突き当たる。勝手成敗に乗り出す前に密かにこの件を公儀にも知れるようにすると、すぐさま奉行の役替えがなされた。迅速な処罰にめずらしく満足を覚える軍兵衛だったが、この役替えの裏にこそ、役人たちの本当のいかさまが隠されていることを知って…。
著者等紹介
小林力[コバヤシリキ]
1926年、栃木県足利市生れ。旧制松本高等学校を経て、1951年、東京大学経済学部経済学科卒業。新聞社を定年退職後、大学講師、番組制作編集会社に勤務するかたわら、エッセイなどの執筆活動に入り、『旋風喜平次捕物捌き』で小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。