内容説明
ときの将軍・徳川綱吉による“生類憐れみの令”は、庶民だけではなく、幕府役人の暮しをも圧迫していた。小鳥遊篤右衛門も、その一人。かつては御鳥見役として活躍していたが、御鷹場の廃止とともに失職の憂き目にあう。そんなある日、“生類憐れみの令”を逆手にとった、元御鷹役人らによる卑劣な恐喝事件に巻き込まれる。腐敗を憎む篤右衛門は、さっそく独自の反撃を開始するのだった…。
著者等紹介
伊達虔[ダテケン]
1938年、広島県出身。会社員のかたわら執筆活動を続け、第十五回潮賞の小説部門で入賞をはたし、受賞作『海人(あま)』(潮出版)でデビュー。おもな著書に、第八回歴史群像大賞最優秀賞受賞作『逃亡者市九郎』(小社刊)『Gの軛(くびき)』(双葉社)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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