出版社内容情報
版元として、アイディアと人脈で江戸の出版界に旋風を巻き起こした異色のプロデューサー・蔦谷重三郎の生きざまを描く!
江戸・吉原に生まれ、黄表紙や浮世絵などの版元として次々とヒットを飛ばした蔦谷重三郎。喜多川歌麿、東洲斎写楽、十返舎一九らを売り出し、アイディアと人脈で江戸の出版界に旋風を巻き起こした異色のプロデューサーの生きざまを描く!
【著者紹介】
第18回歴史群像大賞優秀賞受賞者。『洛中洛外画狂伝』でデビュー。歴史小説を中心に執筆、演劇の脚本なども手掛ける。
内容説明
江戸・吉原に生まれ、黄表紙や浮世絵の版元として次々ヒットを飛ばした蔦屋重三郎。喜多川歌麿、山東京伝らスター作家と共に、江戸の人々の心の枷を本でぶっ壊す!
著者等紹介
谷津矢車[ヤツヤグルマ]
第18回歴史群像大賞優秀賞受賞者。2013年3月『洛中洛外画狂伝狩野永徳』でデビュー。歴史小説を中心に執筆、演劇の原案なども手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
135
その名は「蔦屋重三郎」相棒とも言える小兵衛の目を通しての蔦重が面白い。言動を通して世相が分かるってなもんで。更には蔦重の友達の輪とでも言おうか、一世を風靡した名が出るわ出るわ‥敏腕プロデューサーここにありってね。読み友さんのレビューに誘われて、久しぶりの谷津矢車さんでした。2023/06/26
きむこ
75
2025年大河ドラマの主人公だと聞いて読んでみた。吉原で生まれ日本橋にうってでて見事世間に名を轟かせた江戸時代のメディア王『蔦屋重三郎』。彼の横で商売を支えた小兵衛の目を通して語られる。物語は時代の流れも早く淡々と進む。発想の自由さ商売を仕掛ける度胸の良さにワクワクする。歌麿、山東京伝、写楽等、彼を取り巻く大物のラッシュにヒェーとなる。内容は興味深かったがあまり深掘りはされていなかったのが残念。がその魅力の端っこは充分に感じられた。もっと蔦屋重三郎という人物を具体的に知りたい強く思った。★3.52023/06/15
ゆかーん
64
江戸時代の書店事情を学ぶことのできる一冊です。日本橋に店を構えてる小兵衛は、経営難に陥り店をたたむことに…。しかし、突如現れた蔦屋重三郎に店を明け渡すと、彼の突飛なアイデアが大当たりし、次々に本が売れてゆきます!「一歩二歩先の新しいものでは誰も驚かない。五歩くらい先を走るものを作りたい」と語る彼の斬新な発想力に注目です(笑)後半では、寛政の改革による幕府の出版規制が始まり、言論・出版の自由に危機が迫ります!重三郎は、最後まで出版の灯を守ることができるのか?政VS書店、勝負の行方にも目が離せません!2016/10/06
ゆみねこ
59
谷津さん初読み。読み友さんの感想より手にしました。江戸は寛政年間、戯作本の出版事情とお上の取り締まり、面白いものを追及する作者・絵師・本屋たちの心意気が感じられ、一気に読了しました。蔦屋重三郎と丸屋小兵衛のつながりも興味深く、歌麿や写楽を見出した眼力に感服。他の作品も読んでみたいと思います。2015/02/27
アイシャ
53
2025年の大河ドラマの主人公ということで読んでみました。まったく予備知識のない方。本作でザクっとだけれどどんな方なのかは理解できたと思う。狂歌、戯作、浮世絵と才能のある作家を見つける能力。そしてそれを本に仕上げて売り出す能力。たくさんの有名な作家さんが登場する。目玉は御公儀による本の統制と闘ったことにあるのだろうな。時事ネタや、現代のことを揶揄する内容の出版により身代の半分を取り上げられたり、作家が自死したり、手ぐさりという罰を受ける時代。自由な本の制作に人生を賭けた人物だったんだね。2023/06/01
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