太平洋戦争のロジスティクス―日本軍は兵站補給を軽視したか

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太平洋戦争のロジスティクス―日本軍は兵站補給を軽視したか

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  • サイズ B6判/ページ数 306p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784054058729
  • NDC分類 395.9
  • Cコード C0021

出版社内容情報

日本軍はロジスティクスを軽視したために太平洋戦争に敗れたと言われるが、はたしてそうなのか。陸海軍の兵站補給の実態に迫る!

「日本軍は、ロジスティクス(兵站補給)を軽視したために太平洋戦争に敗れた」としばしば言われる。はたしてそうだったのか。日本陸海軍のロジスティクスの流れと方法、各種関係機関、鉄道や船舶などの輸送手段をつぶさに検討するとともにこの通説を覆す。

内容説明

日清・日露戦争以来、対外戦争に備え、営々と築き上げてきたロジスティクスのシステムとは?日華事変以降、急速に拡大する軍、拡大する戦線は兵站補給に多大の負担を強いたが、これにシステムは耐えられたのか?トラック等の生産力、人材の育成は間に合ったのか?長大な補給線を含む想定外の戦場、新たな戦争の形態にロジスティクスは柔軟に対応できたのか?強力な国家統制の体制があったにもかかわらず「戦時標準船」で失敗したのはなぜか?技術力、工業力の問題か、マネジメント能力の欠如か?等々、日本軍のロジスティクスを徹底検証する!

目次

序章 ロジスティクスは複数の組織による共同作業である
第1章 日本陸海軍の兵站補給の流れと概要
第2章 日本陸海軍の生産・貯蔵施設
第3章 日本陸海軍の経理機関
第4章 日本陸海軍の輸送部隊
第5章 日本陸海軍の兵站補給機材
第6章 戦史から見た日本陸海軍兵站補給の問題点

著者等紹介

林譲治[ハヤシジョウジ]
1962年2月、北海道生まれ。SF作家。臨床検査技師を経て、1995年『大日本帝国欧州電撃作戦』(共著)で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

163
日本軍といえば戦地で占領地で略奪してるイメージを多くの人が持っているが、意外に日本軍は指揮をする人の多くが兵站(ロジスティック)を気にしていたのは初耳。しかしそれ以上に戦域が拡がったのが問題だったのだと気付いた。相当計画的にやらないと難しい話だなと思った。2014/12/22

ロッキーのパパ

16
「日本軍は補給を軽視していたた」と言う通説を、豊富な実例で批判を試みている。日本軍のロジスティックスに関わる組織や装備などが詳説されており、資料性も高いと思う。近代的な軍を動かすには、軍備だけじゃなく、産業基盤やインフラ基盤の整備が必要で、本当に総力戦であることを感じた。本書を読むと、旧日本軍は作戦を遂行するためのシステムを構築していたことは理解できた。ただ、戦争や戦略面でロジスティックスの観点から遂行可能かを検討して、判断する姿勢に欠けていた。そういう意味ではやはり補給は軽視されていたと思う。2014/03/13

Degawa

4
4/5 一応日本軍も補給のことは考えていたのだなあということがわかる。ただ、日本の国力を超えた戦いをしてしまったこと、そういう戦いをしているにもかかわらず、平時とあまり変わらぬマネジメント態勢のままだったということに、トップマネジメントの不在を優秀な現場の必死の努力でカバーする日本的な組織の姿を見た。2016/12/26

2n2n

4
日本陸海軍のロジスティクス・兵站補給について分析し、「日本陸海軍が兵站補給を軽視ていた」といわれるこれまでの常識へ疑問を投げかけた一冊。速水螺旋水「大砲とスタンプ」と併せて読むとなお興味深い。2015/03/07

2
言いたいことはよく分かるのだけれども、仮説の立て方というか、議論の持って行き方がやや筋が悪いように思う。「補給の軽視」「後方の軽視」という概念が不明確なのはそのとおりだが、後方を考慮した計画を立てられないこと、将来戦を考慮した兵力整備ができなかったことは、やはりロジスティクスを軽視したと言われてもやむを得ないのではないか。圧倒的国力差と言われてしまうとそれに尽きてしまうのだけれども。2018/02/11

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