出版社内容情報
中国に起源を発し、京都・萬福寺に伝わる普茶料理を家庭でおいしくいただくための実用料理書。見た目にも鮮やかで美しい数々の精進料理を紹介するとともに、隠元師が伝えた黄檗宗の心にも触れる。初めて厨房にカメラが入った画期的な本。
目次
第1部 隠元禅師の味と歴史(万福寺に伝わる隠元禅師の味;隠元禅師が日本にもたらした味;普茶料理と心;普茶料理の菜単;萬福寺と隠元禅師)
第2部 家庭で味わう普茶料理(笋羹;巻繊;麻腐;雲片 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひよこまめ
6
中国の高僧隠元禅師がもたらした普茶料理。その料理の種類やレシピの他に萬福寺の歴史や作法が記されています。「食する人が和むよう」「心を込めて料理する」調理側の作法、「感謝の心をもって食する」食べる側の作法。巻頭に法話もあります。一番作ってみたいと思ったのは豆腐と大和いもを使った、うなぎの蒲焼き擬き。写真でみると本物そっくりです。肉や魚を使わないヘルシーな料理が知りたいと思い借りた本ですが、心が洗われた思いがしました。2014/03/30
すぎねえ
3
図書館で偶然見つけた地元本(笑)。普茶料理のレシピあり、そもそも普茶料理とは何ぞや?の解説あり。そういえば幼少の頃に一度家族で普茶料理を食べに行ったような記憶がうっすらあるんだけど、梅干の天麩羅、くらいしか覚えてない(爆)なんて勿体無い!ということでいつか、ちゃんと食べに行きたい、という決意を新たにしながら読んだ一冊。(追記)図書館で借りた本なので帯はついてなかったけど、画像で初めて知った。藤山直美さんの帯がついてる!これ、できれば帯も一緒にカバーかけて欲しかったなあ!2014/03/02
MSTR
1
【みんなで分け合って食べる】のが普茶料理。 本書とは別に「人は、限られた食べ物を他に分けることが出来る。そして、食べもが一つしかないとき、等分して他と分け合う意識は、3歳までに養われる」旨のことを聞いたことがあります。 典座が拵える食事というものへの姿勢、そして、子ども達への躾を考えさせられます。 「その喰い方はダメです」「シェフや板前さんに感謝して、どうこうしながら、喰いましょう」などと詭弁を吐く商業主義的マナーお作法の先生方は、この点、知らないことなのでしょう。2022/07/17