出版社内容情報
ワーグナー《ニーベルンクの指環》初の全曲録音の担当プロデューサー、ジョン・カルショーの自伝。演奏家との折衝、録音現場の裏事情、そして当時最も劇的な発展を遂げた録音技術などをも絡めて綴られた、20世紀のレコード録音史ともいえる1冊。初邦訳。
内容説明
デッカ、伝説の名プロデューサー、ジョン・カルショーが綴る20世紀のレコード録音史。
目次
エスカレーター
旅
空
待機
爆弾と音楽
終りなき六か月
ブリクストン通り
スタジオにて
異動
新しい時代〔ほか〕
著者等紹介
カルショー,ジョン[カルショー,ジョン][Culshaw,John]
1924年生まれ。イギリスのデッカ・レコードのプロデューサーとして、1950年代から60年代にかけて活躍。史上初となる「ニーベルンクの指環」全曲スタジオ録音など、数多くの名盤を世に送り出す。1980年没
山崎浩太郎[ヤマザキコウタロウ]
1963年東京生まれ。早稲田大学法学部卒。演奏家たちの活動とその録音を、その生涯や同時代の社会状況において捉えなおし、歴史物語として説く「演奏史譚」を専門とする
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感想・レビュー
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takao
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ふむ2024/11/08
ジュンイチ
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1950年代60年代のレコード産業発展期の記録。 当時の劇場人気質の指揮者や歌手との丁々発止のやり取りも面白い。 ○背景として押さえておくこと ・SP、LP、ステレオ録音と技術の大革新があった。 ・LPとステレオによって長大なクラシック楽曲が録音できるようになった。 ・戦後復興に伴って庶民の所得がどんどん上がっていった。 ・今まで聴くことができなかった交響曲やオペラのレコードが売れるようになった。 ・著者がレコーディングを行ったデッカは、時代の波についていくことができずに凋落していった。2022/02/18