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出版社内容情報
賽の河原株式会社――主な仕事は亡き人々から六文銭をうけとり、三途の川を舟で渡すこと。それが、わけあって不採用通知だらけの至を採用してくれた唯一の会社だった。
ちょっと不思議なこの会社で船頭見習いとしての道を歩み始めた至。しかし、やってくる亡者の中には様々な事情を抱えたものたちがいた。
三途の川を頑なに渡ろうとしない少女に、六文銭を持たない中年男性。奔走する至はやがて、彼らの切なる思いに辿り着く――。人々の生を見つめた、別れと愛の物語。
内容説明
賽の河原株式会社―主な仕事は亡き人々から六文銭をうけとり、三途の川を舟で渡すこと。それが、わけあって不採用通知だらけの至を採用してくれた唯一の会社だった。ちょっと不思議なこの会社で船頭見習いとしての道を歩み始めた至。しかし、やってくる亡者の中には様々な事情を抱えたものたちがいた。三途の川を頑なに渡ろうとしない少女に、六文銭を持たない中年男性。奔走する至はやがて、彼らの切なる思いに辿り着く―。人々の生を見つめた、別れと愛の物語。
著者等紹介
塩瀬まき[シオセマキ]
岡山県出身。第29回電撃小説大賞に応募した『賽の河原株式会社』が“メディアワークス文庫賞”を受賞し、改題した本作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒロ
79
設定からほんとに驚かされました。賽の河原でのお仕事、色々な人との出会いがあり、その中でも生きていた時の悲しい記憶を抱えた人たちを如何に笑顔で彼岸に送り出せるか、主人公の至がとにかくまっすぐに向き合う様がグッと心に響きました。賽の河原の美しい描写と共に物語全体がとても美しくまとめられていたと思います。2023/03/09
きいろわんこ
22
書籍◯献本。不採用だらけの至を採用してくれたのは、舟で亡者を三途の川の向こう側へ渡す賽の河原株式会社という不思議な会社だった。渡れるはずの三途の川を渡ろうとしない少女、六文銭を持たない男性、誰よりも早く出勤する事務員、そして至が何故不採用だらけだったのか。死や別れと向き合う物語でありながら、同時に生や愛とも向き合う物語だった。胸がいっぱいで表現する言葉が浮かばない。とにかく泣いた。表紙の綺麗な情景を浮かべながら、死して尚孤独な人間はいないんじゃないか思いたくなる、読後胸が温かくなる物語だった。★52023/05/06
Emiya@いーやん
19
読者メーター献本プレゼントで頂いたご縁本。賽の河原での亡者の渡し守の話で、妙にファンタジー色が濃い設定だなぁとそれほど期待せず読み始めましたが、ページが進むうちに完全にのめり込んでしまい、最後に久しぶりに号泣。主人公の渡守が異様なまでに愛されなかった者達への思い入れが強いのは、実は隠された秘密があって…自分はいいからと諦めてしまっても見過ごさない相手がいるのは本当に素敵なこと。塩瀬さんの他の作品も是非読んでみたいと思いましたが、検索する限り他にはなさそうで…ドラマにもできそうなので、続編に期待してます!2023/03/26
なま
13
★4.1 都内某所にある「賽の河原(株」の新入社員として働く事になった主人公、至。キャラの濃い仲間と政府が管理する此岸の亡者を彼岸のあの世へ三途の川の船頭として送り届ける。様々な事情を抱えて亡くなった亡者達。愛されて亡くなるという事は周囲の人を悲しませた罪となるが、この物語には愛されなかった者達が登場する。生死を受け止める為に愛されない事実と対峙する少女の物語は一部の人の勇気になるのか?最終話の驚きと総合的には救いのある物語。六文銭、賽の河原の石積み、衣領樹や懸衣翁、奪衣婆等の死後の世界がわかりやすい。2023/11/15
時効警察
10
今どき。最後にちょっとどんでん返し。2023/05/11