出版社内容情報
「綺麗な人でしょう。心はもっと美しいんだよ。ほんと、憧れの人!」「カリスマってああいう人のことを言うんだろうな。」
「あの人はカリスマ性がある反面、ものすごく傷つきやすい人。」「うちの家族はまだ、あの人に心を操られたままなんです。」
「そういえば、ルミンさんて、プライベートなことは話さない……。」
16人のさまざまな証言をもとに、女の正体にせまる1作。
女は一体何者で、なぜ嗅ぎ回られているのか…?読めば読むほど謎が深まり、ゾッとするラストは頭から離れない……。
「怖いトモダチ」、ひょっとしたらあなたの隣にもいるかもしれませんよ…?
内容説明
16人の証言から浮かび上がる女の正体。彼女は悪女or聖女?本当のことを言っているのは誰?誰が被害者で、誰が加害者?あなた…一体、誰…?なぜ私について嗅ぎまわっているの…?読めば読むほど謎が深まる著者渾身のミステリー。
著者等紹介
岡部えつ[オカベエツ]
1964年大阪府生まれ、群馬県育ち。2008年、第3回『幽』怪談文学賞短篇部門大賞を受賞、翌年、受賞作を表題とした短篇集『枯骨の恋』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ma-bo
104
人気エッセイストで、オンラインサロンを主宰する中井ルミン。16人のさまざまな証言をもとに、女の正体にせまる1作。ある人は心酔し、ある人は悪魔のような人と話し評価は真っ二つ。インタビュー形式で進む。専門的には自己愛性パーソナリティ障害に分類される様です。自分自身はカリスマ性のある人や集団を意識的に避けるタイプの人間だと思うので直接的に関係することはないけど、読んでいてルミンの様な人一定数いるんだろうなあとは思う。面白く読めたんだけど最後の締め方がしっくりこないというか、中途半端な感じだったのが残念。2024/08/29
ひめか*
72
多くのファンを持ち、オンラインサロンを経営する一人の女性について、さまざまな人物がエピソードを読者に向けて語ってくる。人によって感じ方はさまざまで、ある人にとってはカリスマで尊敬する存在、ある人にとっては悪魔で憎き存在。自分がトップにいないと気に入らなくて、周りをどんどん落としていく。こういう人は現実にもいるんだろうなと思う。平気で嘘つくのむかついちゃう。病気だと思えば気が楽だけど、自分を守るには近寄らない方がいいかなと思う。自己愛性パーソナリティに既視感あると思ったら「カサンドラのティータイム」でした。2024/07/02
ででんでん
68
自分が思っている常識や行動規範では括れず、伝わるはずだと思うことも全く伝わらず(わかっていても受け入れないのか、心底わからないのか)、さらに理解不能な攻撃をしてくるどうしようもない相手からは逃げるしかない。小学生で同じクラス、職場が一緒、家が近所…そんな状況で逃げにくいときは一体どうしたらいいのだろう。そして、自分だけが、その人の怖さに気づいているのだとしたら。他の人はわかってくれないのだとしたら。さまざまな意味で怖いトモダチ。2024/04/03
バネ
63
ヒトは自分の都合の良いようにしか相手を見ないコトが良く分かった。ソレにつけても、中井ルミン。こういう輩、実際にいる訳で。最後まで「自分は正しい」と確信しているコトが末恐ろしかった。2024/08/08
ぼっちゃん
59
心がきれいで心優しい人か?心を操る悪女か?16人の人たちの証言からなるも物語。最後落ちがもっとスカッとするのかとするのかと思いきやなにかモヤモヤです。こんな人にあえば24章のYuoTubeチャンネルにあったように私はかかわらず逃げますね。【図書館本】2024/03/06
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