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内容説明
『ソロー』―時代は十九世紀後半。“狩人”フリアグネとマリアンヌは、南北戦争下のアメリカに居た。そこで、強大な“紅世の王”と“燐子”は、とある人間の少年と出会う。その少年は『復讐』を願っていた。彼の話を聞いたフリアグネは薄く笑みを浮かべ、そして救いの手をさしのべる。『ヴァージャー』―天道宮から巣立ったばかりの紅蓮の髪と瞳を持つ少女。『贄殿遮那のフレイムヘイズ』と自身を表する彼女は、西欧にて“紅世の王”オオナムチ討滅の依頼を受ける。職務を遂行すべく難敵に挑む少女だが、共闘するフレイムヘイズの、意外な事実を知り…。『フューチャー&ホープ』―『シャナ』本編後、『新世界』へと渡ったシャナと坂井悠二。御崎市に留まった吉田一美。それぞれが想い、歩む道とは―。電撃劇場文庫『灼眼のシャナM』で描かれた『ノーマッド』も収録した回顧録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
38
深緑のセーラー服に日本刀、強気に不敵に微笑む少女。それは、あの始まりの日と同じ姿。あなたの為に世界を変えようと思う位に、あなたに恋をした少年と出会った日。山盛りのドーナッツを見かけた時、露天の林檎飴がつやりと輝く時、メロンパンの縁を齧る時、きっとあなたを思い出す。今の、あの時の、これからの因果の交差路、あの世界とこの世界、そして二つが組み合わさって生まれた新しい世界。三つの世界の悠かな行く末を思う時、きっと声が聞こえる。私達はここにいるよ、願っていると。あなた達の行く旅路に、絶対無敵の幸運があります様に。2013/04/20
Yobata
23
シャナ短編集第三弾,シャナ真の最終巻。19世紀,アメリカ大陸において不文律を破り立ち上がった大地の四神とフレイムヘイズに恨みを抱く少年の前に現れた“狩人”フリアグネの話…「ソロー」御崎市で討伐されたフリアグネの生き残った猫型の憐子…「ノーマッド」天道宮を降りた炎髪灼眼の討ち手が討伐派遣された先で出会った不可解なフレイムヘイズ…「ヴァージャー」御崎市決戦後のこの世の回顧録…「フューチャー」御崎市決戦後のザナドウの回顧録…「ホープ」の5編。主は後日談の回顧録だが、出会い前や出会い直後の話もあってその当時の→2014/06/17
王蠱
16
最終短編集ということで前日談と後日談。過去編がどっちも地味にキツイ話だった分後日談で少し癒されたかな?まぁなにはともあれこの巻の真の主役はフリアグネということで(笑)しかしこれ親父の仕事とか新シリーズに絡ませて出てきたりしてくんないかな。あるいは成長した幼児コンビで第二世代話とか・・・冒頭のカラーイラストのゴスロリシャナ(withメロンパン)が揚げパン好きな某読姫に見えた俺は多分色々末期ww2012/11/11
紅羽
12
本編に続きアニメも完結し、この短編集で本当に終わりなんですね。淋しい気もしますが、皆が前を向いて歩いていける良い締め方で感無量になりました。表紙も原点回帰のようでいて、十年間の重さも感じる炎髪灼眼。火の粉ではなく桜の花びらなのも良いですね。二人のその後を夢想しながら、次回作も楽しみにしています。2012/11/27
刻猫
11
幾つかの終わりと、これから続く道筋。シリーズの締め括りに相応しい巻でした。特にソローの完成度は凄い。一つの物語として面白い。人と徒の共同戦線。欲望に生きる徒だからこそ、完全に利害の一致した共闘ができる。ビリーの爽やかな死に様も、フリアグネ達に残った哀惜も感動的。アフターストーリーも良い。困難の多い道でも、二人ならきっと歩き通せる。全く最強の二人。欲を言えば、もっといちゃついてほしかったけどね。2012/11/17