感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
豆ぐみ
3
2019年、角川文化振興財団刊。著者(昨年、角川俳句賞受賞)の第三句集。特に好きな句をあげると〈羊水ごと仔牛どるんと生れて春〉〈蛇と吾にであひがしらといふあおさ〉〈いちまいの葉の入りてより秋の水〉〈干してある人のかたちや木の芽時〉〈牛が飲む水をクローバまはるまはる〉〈犬が出て来さう土用の犬の舌〉〈我が足を蹄と思ふ草いきれ〉〈肉体一本万緑が締め上げてゆく〉〈牛産むを待てば我が家の冬灯〉〈陸封のわれら雪解を目覚めけり〉〈牛死せり片眼は蒲公英に触れて〉〈銀漢の氾濫原に牛と吾と〉などなど。2019/08/17
オールド・ボリシェビク
1
大地に足を踏みしめて生きている人にしか作れない俳句です。生きているもの、すべてへの慈愛に満ちた視線に感動しました。2019/12/31