横溝正史自伝的随筆集

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  • サイズ B6判/ページ数 320p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048837460
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

横溝宣一郎とはまの間に生まれた横溝正史氏。江戸川乱歩と出会い、金田一耕助という名探偵を生み出す作家となった氏のエッセイを再編纂。

内容説明

横溝正史―名探偵・金田一耕助を生み出した男。友人の影響で本格探偵小説を読み始めた少年は、家業を継ぎ、薬屋の主人として一生を終えるはずだった。だが、江戸川乱歩と出逢ってから、彼の人生は変わりはじめる―。激動の時代を生きた天才小説家が自ら綴る一生涯。

目次

第1章 横溝正史自伝(「書かでもの記」をまた書くということ・暗い町の暗い思い出のかずかずのこと;顔のない等身大の母のひとがたのこと・兄に受け継がれた母の文芸趣味のこと;貧しき生薬屋の思い出のこと・生活無能者はまの血のこと ほか)
第2章 それからの事ども(僅僅先生夢物語;続僅僅先生夢物語;探偵小説暗黒時代 ほか)
第3章 日本二大探偵作家、乱歩と正史(乱歩書簡集;乱歩は永遠にして不滅である;続・乱歩は永遠にして不滅である)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

45
自らの生い立ち、両親のこと、家族、兄弟の話、子供時代の友人、雑誌投稿時代、江戸川乱歩との出会い、自作品についてなど、自伝的な随筆集。波乱万丈な生い立ち、複雑な家族関係、病気や戦争など一難去ってまた一難な人生の人で、ご本人はそのせいで、自分は卑屈な性格だとか書いているけれど、江戸川乱歩はじめ皆から愛される人であったのだと感じた。2016/10/07

ぶんぶん

26
【図書館】ふと、横溝正史の事を想いだし、こんな本があることを知る。 面白そうと図書館リクエストをした。 読んでみると、横溝の幼少の事とか家族構成の事まで懇切丁寧に自伝にまとまっている。 流石に、一気読みとは行かなかったが、ある側面では興味ある読み物である。 横溝作品に全般的に書いてあり、特に「江戸川乱歩」との交友が親しみがあった。 ホモ説もさもありなんと、思わせる文章もある。 とにかく、横溝正史が良く判る本である。 しかし、苦労した人だったんだな、奥さんの追悼本も読みたいと思う。2021/07/22

なにょう

24
乱歩先生との書簡の往来の部分は飛ばし読み。ぎっしり詰まった本で読了なるかと思ったがなんとか読めた。事実は小説より奇なり……そして、横溝先生の来し方もこれまた奇なり。人生塞翁が馬……先生の来し方を思えば、多少の苦労は苦労と言えない。自分の苦労など苦労に入らない。★青春時代、港町神戸の古本屋をめぐり舶来雑誌・書籍の類を読み漁る。それが血となり肉となる。かの村上春樹さんも同じようなことしてなかったけ?2017/09/04

yuri_azucena

3
割合としては著者の幼少期のエピソードが多くを占めますが、金田一耕助のあの独特の口調(吃音)のルーツや、戦時中岡山疎開中や、疎開以前のエピソードなど、後年金田一シリーズにつながるエピソードもあり、新たに知る事実も。2018/01/16

田中

3
いつも作品解説や作家同士の寄書きなどで作風に似合わず温かみのある文章を書かれるので、乱歩のように割合恵まれた環境に育ったのかと思いきや読んで度肝を抜かれた。今まで読んだエッセイや自伝の中でここまで衝撃を与えられたのは初めてである。新青年の編集者として作家乱歩とやりあった思い出や、少ないながら貰った手紙なども収めてあるので乱歩ファンなら必見。幼少時は痛々しい記憶が多いが、後年は乱歩と美少年のおっかけをしたなど微笑ましいエピソードもある。

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