内容説明
十八歳でのデビュー。そして、友情・恋愛・仕事、成功・失敗・スランプ、さまざまな人間関係のなかで、心の中の壁を壊し、乗り越えてきた。十五年間書きつづったエッセイをまとめた本である。
目次
第1章 場所(てーげーが好き;一枚の写真;コイツもやっぱり;笑顔は、いいね ほか)
第2章 モノ(赤くて辛くて熱いもの;釜メシが食べたくて;ねかねかパンのサンドイッチ;漢字―その美しきもの ほか)
第3章 人(もっと、もっと。;別れてしまった恋人が;ルーシーは嘘をついたか;長野五輪に思う ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
7
副題「場所とモノと人のエッセイ集」。祖母の母国・韓国に留学して体験し、考えたこと。原稿が書けずに逃げ出した海外旅行でわかったこと。好きな男性についてしまった嘘。90年代の著者の全てがつまったエッセイ集。2001/01/16
葉っぱjr.
1
ときおり見受けられる、死の予感。 彼女の文章、やっぱり好きだ。 それは、もう居ないというので、相まっているのかもしれんが。2020/08/23
BJA0214
1
鷺沢萠さんのエッセイの魅力は、爆笑できるものからじんわり心にしみいって涙が出てしまうものまでさらりと書けているところだと思う。肩肘張らずに読めるのがいい。【(前略)人は、我慢して、努力して、唇に血を滲ませながら「忘れない」ようにしなければならない出来事にときどきぶちあたる。(中略)血膿のしたたるような思いをどこかに包み隠しながら、それでも平穏に生きようとつとめている人を私は好きだ。】「砂壁のアパートで」より。これだけ抑制のきいた文体で、感情的にならずに悲喜を表現できる作家なのである。
ロッシンヤ
1
時間が出来たら旅に行く鷺沢さんの旅での珍道中の話。 この本を読んでいる時にはまさか自分も海外に出張に行くとは想ってもいなかった。
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- 和書
- 日本婦道記 新潮文庫