出版社内容情報
第47回迢空賞受賞後初、待望の第八歌集。
東日本大震災以後、さまざまな不安と混沌が増す日々に、求める光とは――。〈ワスレグサ属ワスレグサ科のワスレグサ日本を埋めるはつ夏の黄(きい)〉〈津波引いてゆきし広さに稲みのるその尊さを黙して見たり〉
感想・レビュー
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kaizen@名古屋de朝活読書会
66
#米川千嘉子 #短歌 #現代女性歌人展 #土屋文明記念文学館 ワスレグサ属ワスレグサ科ワスレグサ日本を埋める初夏の黄 ワスレグサ濃ゆき黄色の一夜花ひつそり巻いてしぼむくちばし 「水ビジネス」の本を読む子に「水の駅」「水の女」を語ることなし2016/06/10
双海(ふたみ)
10
「吹雪の日水族館にわれら来てこころを持たぬ水母見てゐる」「海抜をしるす標識見てくだる地下駅海へ降りるとおもふ」「ほつそりと開いたままの抽斗を沁みだしてくる秋の憂鬱」「今朝咲きしばかりの藤はほつそりと光りつつ垂れどこからが雨」2023/06/27
あや
6
東日本大震災の被災地や少子化を詠んだ歌が好きです。装丁も美しい。2019/10/28
サスケ改
2
前歌集「あやはべる」で迢空賞を受賞して、肩の力が抜けたかの感がある。 一人息子は、家を出て学び、厳しい就活を経て就職した。夫は壮年で、仕事・短歌に重い役割を果たしている。 被災した、東北沖大地震の事も、原発災害を含め、繰り返し詠まれている。 「ゆるキャラ」を土地の神とも、ただの着ぐるみとも、詠んでいる。2019/04/30