内容説明
ぼくは昼寝の神だ。人は昼寝をする時、ぼくをあがめ奉る。「神様、もう少し寝かしてください」と。受験生を、サラリーマンを、有閑マダムを指先一つで眠らせる日々。そんな毎日を変えたのは…トイレの神様!トイレにチリ紙はなかったが女神はそこにいた。イケメンだけど怪しいライバルも現れて、彼女の周りは波瀾万丈。昼寝以外の能力は通信簿1並みのぼくだけど…この恋だけは、叶えます!明日の出会いが楽しくなるラブストーリー。
著者等紹介
松尾佑一[マツオユウイチ]
1979年大阪府生まれ。大阪大学大学院工学研究科博士課程修了。博士(工学)。現在は研究職に従事している。2008年「かっぱ塾へ行こう!」で第4回青春文学大賞最終候輔。09年に『鳩とクラウジウスの原理』で第1回野生時代フロンティア文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nyanco
65
『鳩とクラウジウスの原理』以降、作品出されていない…と思っていたらいつのまにか3冊も…まずは2作目のこちらから。本作も表紙がとてもポップで可愛い。設定も昼寝の神さまがトイレの神さまに恋する、という設定も面白そう…と思ったんだけど…う~~ん、なんだか定番だし、のたりのたり…っていう感じですね。八百万の神々、もっとたくさん登場しても良かったと思うし、キャラがいかせていない。あまりにもありがちな展開だったし…セラミックの神というのも、面白みが無かったかな。残念。2012/09/05
紫綺
59
新聞に紹介されてて期待してたんだけど、裏切られたー。面白くなくもないんだけど、支離滅裂な展開に引いてしまった。神様が主人公のラブコメなんだが、キャラが弱くメリハリがない。設定としては面白いのに、残念!!2012/01/04
しょこら★
42
昼寝の神様に、ビニール袋の神様?トイレの神様…は、どこかで聞いたことあるけど。八百万も神様がいれば、そりゃ下らない(失礼)神様もいるよね。神無月のときに集まる出雲、神様の世界。神宿とか、あるのかな。ちょっと笑える。ゆるーい昼寝の神が、幸薄、存在薄なトイレの神様に恋をするお話。 セラミックスの神様と対峙したり、トイレの神様の信者を救おうとしたり、社を建てようとしたり、なんか真っ直ぐで間抜けでかわいかった。ついでに銀飯もかわいかった。ミクちゃんのロック魂に震えた!笑2013/08/22
キキハル
33
この国には八百万の神がおわします。熊のぬいぐるみの神やビニ本のビニールの神、二日酔いの神などなど。その中の昼寝の神がトイレの神に恋をしました。今流行りの歌ではなく和式トイレの女神に。しかし彼女にはセラミックの神も求婚していて・・・。主役はぼんやりしてばかりいますが、脇役がいい味を出しています。眷属の柴犬である銀飯もロックな神主もその娘美玖も、個性がきっちり立っています。どこか人間臭くお気楽に見えますが、まあ神様にもいろいろあるらしい。ユーモア溢れる文章がゆるゆるほんわか沁みてきたら。さあ、お昼寝、お昼寝!2011/10/13
うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
32
古来より八百万の神様がいると信じられてきた日本。しかしその数が800万を切ったという衝撃事実が明らかにされた。序列が低く、信者も少ない昼寝の神様は・・。う~ん、惜しい!世界観もキャラ設定も決して悪くはないのに、期待していたほど盛り上がらなかったのが残念。とはいえ大阪が舞台になっているところに親しみを感じたかな。少なくとも昼寝の神様の信者の一人である私がいる限り、昼寝の神様は細く長く生き残っていくと思います。★★★2011/11/04