内容説明
1971年。スペインとフランスの国境にまたがった地方、バスク。この地でフランコ政権からの独立を目指し武力闘争を続ける過激派組織ETA“バスク祖国と自由”に、日本赤軍のメンバー吉岡良輝が合流した。男は組織の切り札となり、首相暗殺テロに身を投じる―。
著者等紹介
馳星周[ハセセイシュウ]
1965年、北海道生まれ。横浜市立大学文理学部卒業。96年、『不夜城』でデビュー。翌年、同作品で第18回吉川英治文学新人賞を、98年、『鎮魂歌 不夜城2』で第51回日本推理作家協会賞を、99年、『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
-
乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
375
馳星周といえば、これまでは鮮烈なデビュー作『不夜城』をはじめ一般にはノワール小説といったイメージが支配的であったが、直木賞を受賞したのは『少年と犬』。この系列の作品も何作かある。そして、本作ではエウスカディである。エウスカディはバスク語でバスクのこと。上下巻で1000ページになんなんとする大作である。ETA(バスク祖国と自由)によるバスク独立運動の最中であった1970年代初頭と、それから一世代を経た現代(2005年)の2つの時間軸で物語は展開する。テロと組織と愛と友情と裏切りと謀略と、もうテンコ盛り。2020/09/26
takeapple
28
全共闘、よど号、アラブ赤軍、浅間山荘そしてETA、裏切り者は誰なのか。あの時代と交互に描かれる現代のバスク。母はどこにいったのか、新しい恋人の正体は?忙しいけれど読むのをやめられない。あっという間に500ページを一気読み。サイクルロードレースのプロチームに、エウスカルテル・エウスカディっていうバスクチームがあったなあ。そういえばカタルーニャの独立政府が今日発足したとかいうニュースを見たな。ETAは解散?とかいう噂も聞いたけど、真相はどうなのだろう。流石馳星周による冒険小説、早速下巻を読み出そう。2018/05/15
まつじん
16
現在と過去を交互に、子とその父の行動で物語が進む、というありきたりな構成です。謎が謎を深めどんどん関係者が死んで行きます。果たして・・・とむっちゃ下巻が楽しみですわ。2010/10/15
ふう
12
なんか馳っぽさが薄いかなぁ。主人公の父子ともに狂気を孕んだ感じがいつもよりしないからかも。バスクとか日本赤軍と言われてもいまいちピンとこないし、血みどろ度も死亡率も若干低め。結局父親も息子も似た感じでオンナに翻弄されてない? バスク女をそんな簡単に信じていいのかと父に、そんな簡単に疑っていいのかと息子に問いたい気もするw さて下巻ではどうなっていくのか。2010/11/02
Book Lover Mr.Garakuta
10
ニュウラクシラク的に面白い本だ。と幻聴が言う.実際問題、最後まで様々な出来事が絡み合うので、理解するというか関連付けするのが大変だ。2019/06/22
-
- 洋書
- Fat Lawrence