恩寵

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  • サイズ B6判/ページ数 367p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048739023
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

植物の刺繍に長けた女性、風里が越してきた、古い一軒家。その庭の井戸には、高名な書家の娘と天才建築家の、愛の物語が秘められていた。捕らわれた心をやさしく解き放つ愛と許しの物語。注目の作家が全霊で描いた、魂も震える感動長編。

著者等紹介

ほしおさなえ[ホシオサナエ]
1995年、群像新人文学賞小説部門優秀作でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みかん🍊

95
ふらりと行った公園の外れの古い一軒家に何故か惹かれた風里は住むことになる、そこで夢で見た場所にたどり着くと大学付属の植物園だった、植物園のアルバイトを通し次ぎ次と巡り合う人たち、借りた家は実は離れで崖の上にはその母屋がありそこで暮らしていた少女の物語も挿入されていく中、様々な事が繋がって行ってしまう、書道家や建築家、特別な才能を持つ人間の苦悩、捕らわれてしまう家族や友人たち、親と子、生と死、現生の命は過去から未来へと引き継がれていく。とても美しく読み終わってため息が出る素敵な作品でした。2020/06/25

のんき

88
「産毛を抱いて、くるくる巻いた新芽」「冬の木の裸の枝のすべすべした肌そのものがうつくしい」「春の匂いがする、いきものの身体から、なにかが溶け出していってるんだ」こんな作者の表現が好き。木や花や草は、ずっと昔から繋がってきてます。人も祖先から繋がってきてます。読み友さんとも、遠い親戚とか、友だちの友だちとかで、つながってるのかもって思わせてくれる作品でした。2017/12/24

ポップノア♪@読書超絶停滞中

79
ちょっとダークなファンタジー小説。 草が生い茂る古民家に移り住んだ風里(ふうり・28)と、有名な書家の娘・葉(よう・中1)の視点で語られるが、二人の接点が全く読めず。途中から時代背景も違う事に気付き更に混乱。いかに好きな作家さんと言えども、これはちょっと合わないかなー?って思いながら2/3以上読んで、ようやく全体が見えて来た。終始曇天のような、仄暗い水の底を覗いているような雰囲気だが、風里が人生の岐路で大きな決断をした時に陽が差した。やはり女性は強い生き物だなーと再認識。図書館本ですが、再読します。2018/10/31

ゆみねこ

71
仕事に疲れ会社を辞めた風里が古い民家を見つけて住まうようになる。二の池・三の池、そして今は使われていない古い井戸。不思議な夢でつながる世界と、現実の植物園や建築、刺繍や書道。登場人物のつながりにやや戸惑いを感じながらも先が気になって一気に読み切りました。読んで満足、楽しい時間でした。2017/12/19

ポチ

66
『三日月堂…』に魅かれて手にしました。過去と現在を夢が繋ぐちょっと不思議な話ではあるけれど、こちらも優しく丁寧な描写で清々しく気持ちのいい読了感です。2018/03/12

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