内容説明
大和の国の最高顧問として「大化改新」を指導した高向玄理。生涯最後となる任務は、唐皇帝と会見し、日中間に「千年の友好」を打ち立てることにあったが―。
著者等紹介
八木荘司[ヤギソウジ]
1939年、兵庫県生まれ。京都大学文学部卒業。63年、産経新聞社入社。大阪本社編集局社会部長、同編集長、東京本社論説委員長を経て、編集特別委員。92年、有沢創司の筆名による小説『ソウルに消ゆ』で第五回日本推理サスペンス大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
春
7
大和の平和のために奔走する外交官がメインでした。金春秋、則天武后など出てきて半島や大陸の歴史と日本史がつながってなるほどと楽しめました。2015/06/06
しゅ
3
蘇我入鹿を滅ぼした後の、本当の大化の改新事業の難しさ、危うさが展開。新羅の陰謀や唐の脅威への対抗等、飛鳥時代の賑かさに驚かされる。 後半は玄理が中心となり、唐との交渉になる。玄理の命を削る戦いに、歴史を知っている読み手としては、やるせない思いで読んでしまった。最後の徐世勣の厚い友情は感動もの。2018/11/06
depo
2
図書館本。前編が中臣鎌足を中心に大化の改新迄の物語に対し、後編は高向玄理を中心にした物語。唐が朝鮮半島に武力侵攻しようとするのを何とか阻止しようとするが失敗に終わる。これ以後、唐と新羅の連合軍が百済を滅ぼし、百済の要請で日本は兵を派遣したが白村江の戦いで敗北する。このあたりは「大和燃ゆ」に期待したい。2021/06/20
もか
1
玄理の人生に時代の流れを感じる。 徐世勣の友情があっぱれなのに、命をかけて目指したことが裏の権力の前に屈するのが辛い。 続編は…断念。なんか読むのがしんどい(L)2025/01/12
さとみ
1
大化の改新を困難を乗り越えながら推し進める中大兄皇子と鎌足の働きから、後半は玄理の生涯をかけた大陸との攻防に。則天武后出てきたよと最後ハラハラしながら読みましたが、前作の『遥かなる大和』から、玄理の長く生涯を見届けて好感しか抱きませんでした。1つことをなすのに10も100も障害はあるのだなと。是とは出来ないにしても最後の徐世勣の友情には感動しました。2018/09/02