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内容説明
「いい女が乗っていたね」「いい女?」「東京の女だよ」「東京の女?」「東京の匂いがしたよ」日本の恋がここにある。日本映画の名匠・清水宏監督作『按摩と女』を、スタイリッシュで独自の世界観を持つ石井克人監督が完全カヴァー。懐かしさと新しさが立ちのぼる映画『山のあなた―徳市の恋』の小説版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ろっか
1
映画の原作。女性が社会に進出し始めた時代。戦前のお話かな。音や匂い、気配でいろいろなものを感じ、すいすいと生きる盲目の按摩たち。徳市がハイキングの男子学生を相手に、ムキになるところがかわいい。徳市と美千穂が川に石を投げる場面が印象的。ここでお互いに話をしていれば、何か変わったのかな。「山ほどある言えないことを石にこめ、二人は子供のように何度も川に向かって投げつづけた。」2015/09/14
しほりさん
0
映画は観ていませんが、徳市は草なぎ剛さんじゃなきゃありえないなと思いました。目が見えなくて、自分に出来ないことがわかっていて、飄々としていて、泳ぐことも出来て、言葉がときどき可愛らしくて…草なぎ剛さんのイメージにぴったりと当てはまりました。作中に、盲目への差別が描かれているのですが、嫌みもくどさもなくて、不思議な作品だなと思いました。とにかく徳市さんの器用さと不器用さが見ていて歯痒い。今いちばん観たい映画になりました。2011/09/19