内容説明
有名作家・梶井舜が、共同制作者として十数年、関係をもってきた愛人の津島七緒を包丁で刺殺し、翌朝、夫を探しに行った梶井の妻に発見された。現場は七緒のマンションの一室。妻の通報で駆けつけた警察官に、梶井は素直に犯行を認め逮捕されたが…。『死亡推定時刻』の川井弁護士が直面する愛の相剋劇。多くの刑事事件を扱ってきた著者だからこそ、描き得る迫真のリーガル・サスペンス「長編書き下ろし」。
著者等紹介
朔立木[サクタツキ]
大学卒業後、法曹界に進み、多くの刑事事件を手がける。2001年『お眠り私の魂』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆみねこ
31
人気画家が作品制作のパートナーであり、15年来の愛人でもあった女性を殺害し、本人は裁判では争わずに罪を認めて服役すると言い張っている。川井倫明弁護士は画家のパトロンを通じて先輩弁護士から彼の弁護を引き受けることを依頼される。何故、画家は一切の弁護を受けずに刑務所へ行こうとしているのか?川井弁護士の人柄やモノの言い方が素敵で、中々面白かった。奥さんと愛人、どちらも中々の…。「暗い日曜日」、聴いてみなければ。2013/05/16
ロヒキア
5
裁判までの流れがわかりやすい。被疑者の動機には共感できる部分もありました。心優しき罪なお話だと思った。2021/02/15
多磨美清
3
知人の勧めてくれた本で、法曹界の小説やから、難しいそうと思ったけど作者さんが、弁護士さんで、非常に分かりやすく専門用語も説明してくれてたから、どんどん読み進められました‼️お勧めです😊2025/04/07
こもりゆう
3
わがままでだらしな人たちの裁判の話だった。事件に関係する人物はまともな人が一人もいなかった。こんなに優しい弁護士さんがいるの?と思わずにはいられなかった。読みやすかったけど好きではない内容。2020/03/04
hisayparrish
1
作者は法曹界にいるとのことだが、それだけに、拘置所場面、法廷場面、書記官室場面、弁護士活動等正確だと思う。川井倫明弁護士も、理想的、模範的に描かれているが、こういう弁護士もいないわけではない。高名な画家梶井舜による愛人であり絵のパートナーの津島七緒の殺人事件の真相を探るわけだが、ストーリー的には予想が付く、よくあるパターンかと思う。控訴審に含みを残す終わり方だが、被告人を説得して、真実を明らかにして欲しいものだ。作者はシャンソンに詳しいのでしょうね。2020/05/01
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