出版社内容情報
刀術の天才・榊原久馬は、独身のはずだった。ところが彼の家にいるはずのない女性の姿があるという。それはかつて辻斬りに殺された町娘、小夜だった・・・「影女房」をはじめとした剣にまつわる短編怪談集。
内容説明
地次源兵衛が横領の罪で追われた。他人の過ちや不正を正し、藩の勘定方として定評のある彼だったが、人間嫌いという性癖故、怨まれたのである。5人の討手を送られた地次は、滅多斬りにされたはずだった。だが、彼の死体はどこにもなかった―『這いずり』をはじめ、剣に生き、剣に魅せられた下級武士の悲哀と怪異を描いた傑作怪談時代小説集。