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内容説明
江戸時代―寛延年間に村人すべてを殺戮したという怪異「鏖」。長く封じられていたはずのそれが、眠りから覚めた。総本山、御蔭神道の名だたる手練が犠牲となり、関係者を震撼させていた。へそ曲がりで有名な九条湊の仕事を選ぶ基準は、「面白いかどうか」だという。人を跡形もなく吹き飛ばす、前代未聞の怪異―だが湊の腰は重い。皮肉げに「解決してみせるが、期待はするな」と不可解な言葉を放つ湊。実はこの事件には恐るべき秘密が潜んでいた。
著者等紹介
葉山透[ハヤマトオル]
ライトノベル作家。電撃文庫『9S(ナインエス)』が大ヒットし、現在も続く長期シリーズとなっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ううち
64
主人公は相変わらずの毒舌ですが、読みやすくて面白かったです。沙耶ちゃんとユウキくんがそれぞれに行動して成長した姿が見れて良かったです。なんだかんだでチームの絆というか信頼のようなものが出来てきたのかな。怪異の描写は切なくてちょっと泣けました。2014/11/07
た〜
64
オカルト?ミステリ?やっぱりオカルトでした。お子様二人が大人の策略合戦に翻弄・・・される要素もっとつよくしても面白いかも。2013/03/27
ヒロユキ
49
ミナトみたいなタイプの主人公が謂われなき罪を着せられるという王道かつお約束展開。相変わらずミナトの怪異を現象として解釈して科学的に解き明かす手法はお見事。鏖というおぞましい名前の怪異に対して、切なくて幻想的な物語の締めのギャップがいいですね。2013/03/27
秋製
29
シリーズ物。湊の事務所に、2つの大きな組織から沙耶とユウキが入り浸るようになる。2人の後見人は湊と面識があり、どんな関係なのかちょっと気になった。真面目で真っ直ぐすぎる所がある沙耶、歳の割りに大人びた感じのユウキ。ある話が切なくて「怪異」は怖いものだけじゃないと、知っていたけど遣り切れない思いを感じてしまった。2013/06/22
つたもみじ
24
シリーズ第二弾。今回の怪異の名は「鏖」ミナゴロシ。江戸時代・寛延年間に、とある村を全滅させたという怪異。総本山も御蔭神道も犠牲者を多数出し、その仕事は湊の元へ。沙耶とユウキに押し切られるように引き受けた湊だったけれど…。恐ろしげな名の怪異だが、ラストは何とも物悲しかったです。怪異には感情があるのか。石燕の今昔百鬼拾遺が引用されていて、つい最近、画図百鬼夜行全画集を読んだばかりだったので、直ぐに出してきて見たよ。とりあえず総本山と御蔭神道がロクでもないって事だけは再認識した。2015/11/19