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内容説明
天文二年、戦国時代の大和。筒井の里に住む狭霧には、病をもたらす物の怪を退治する不思議な力が備わっていた。大名に仕える典医である夫、義伯と支え合いながら病者を助けていた狭霧。しかしある日、主君の筒井順興の末子力丸の死を境に、ふたりとその息子鷲王は物の怪のわざわいに見舞われ、やがては筒井氏をめぐる大きな争いへと巻き込まれてゆき―。第17回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞の短編『典医の女房』に大幅加筆をし、装いも新たに登場。
著者等紹介
仲町六絵[ナカマチロクエ]
元『塔』短歌会会員。『典医の女房』で、第17回電撃小説大賞“メディアワークス文庫賞”受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hirune
50
途中までは暗いしちょっと残酷場面はあるし悪い予感しかしなくて苦痛だったんだけど、最後はなんか純愛物語になってて思わず泣かされました(/ _ ; )狭霧は健気で一途だし、義伯もとっても度量の大きい良い男でした☆それにしても生きてる奴はともかく、死んでまで面倒くさいやつが多い^^;力丸といい色ボケ行者のジジイといい★死んだくせに祟るとか可愛げがないよ!2016/01/08
Penguin
36
典医の女房・狭霧。彼女の身に降り懸かる様々な運命… それぞれの場面での、彼女の選択・生き様が女としつ、妻として、母として、凛としていて、胸にグッときた。 ファンタジーかとおもいきや、歴史に纏わる部分もありちょっと驚いた。 読後は切ないが胸は温かくなる話だった。2012/03/31
巨峰
30
戦国奈良筒井家を舞台にした伝奇小説にして、夫婦小説。内容もしっかりしており、かといってマニアックにならずにいい案配。これがデビュー作とは思えないほどに素晴らしい。2012/05/29
みかん
18
からくさ図書館とはまた全然雰囲気も違っていて良かった。妖が視える典医の妻。狭霧の身の上故にそうせざるおえなかった選択がせつなかった。ラストは悲しくも二人の究極の愛のかたちでした。2016/12/07
nana
18
暗いし残酷なんだけど、狭霧の健気さで読み切れました。ラストのシーンでは切なくて泣かされました。力丸、こんなところに…(^_^;)。鷲王は大丈夫なのかしら、普通でいられたらいいな。2016/01/20