出版社内容情報
「人間はだれでも、人間としての存在の完全なかたちを備えている」──不寛容と狂気に覆われた時代をしなやかに生きたモンテーニュのことばは、私たちの心深くに沁み入ってくる。達意の新訳を完成させた著者が誘う『エセー』の人生哲学。
内容説明
「人間はだれでも、人間としての存在の完全なかたちを備えている」―不寛容と狂気に覆われた一六世紀のフランスを、しなやかに生きたモンテーニュ。本を愛し、旅を愛した彼が、ふつうのことばで生涯綴りつづけた書物こそが、「エッセイ」の始まりだ。困難な時代を生きる私たちの心深くに沁み入る、『エセー』の人生哲学。
目次
序章 モンテーニュ、その生涯と作品
第1章 わたしはわたし―「人間はだれでも、人間としての存在の完全なかたちを備えている」
第2章 古典との対話―「わが人生という旅路で見出した、最高の備え」
第3章 旅と経験―「確かな線はいっさい引かないのが、わたしの流儀」
第4章 裁き、寛容、秩序―「わたしは、人間すべてを同胞だと考えている」
第5章 文明と野蛮―「彼らは、自然の必要性に命じられた分しか、望まないという、あの幸福な地点にいるのだ」
第6章 人生を愛し、人生を耕す―「われわれはやはり、自分のお尻の上に座るしかない」
第7章 「エッセイ」というスタイル―「風に吹かれるままに」
著者等紹介
宮下志朗[ミヤシタシロウ]
1947年生まれ。東京大学大学院修士課程修了。現在―放送大学・東京大学名誉教授。専攻―ルネサンス文学、書物の文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 3件/全3件